英総選挙結果を受けて北アイルランドの親ブレグジット政党、民主統一党(DUP)に一躍注目が集まっている。新たな英議会に持つ議席数は10議席ながら、この協力なくして与党・保守党は過半数を確保できない。このため欧州連合(EU)離脱問題で、フォスターDUP党首はメイ首相以上に発言力を行使できる可能性がある。

  メイ首相は9日、ロンドンの首相官邸前で記者団に対し、保守党とDUPは「長年にわたり強固な関係で結ばれている。両党が英国全体の利益のため協力していけると確信している」と述べた。

Arlene Foster, center, celebrates on June 9.
Arlene Foster, center, celebrates on June 9.
Photographer: Paul Faith/AFP via Getty Images

  この直後にベルファストで記者団に語ったフォスター党首は、両党の協力関係の枠組みについてほとんど明かさず、まだ正式な合意には達していないと述べるにとどめた。

  同党首は「首相とは今朝、話をした。大きな課題に直面している現在、どのようにして英国に安定をもたらすことができるか、その方法を模索するためDUPは保守党と協議に入る」と短く発言。質問は受け付けなかった。

  メイ首相の苦境は、DUPにとってまさに望むところかもしれない。プロテスタント政党で英国本土との統合を重視するDUPはEU離脱を基本的に支持しているが、EU加盟国であるアイルランドとの「国境の自由な往来」を維持したい考え。だがこれは、メイ首相が計画通り欧州単一市場から脱退すれば難しくなる可能性がある。

  DUPについて共同著作があるリバプール大学のジョナサン・トンゲ教授は、「厳格な国境管理の再導入を除き、DUPはハードブレグジット(強硬なEU離脱)に喜んで賛成するだろう」との見方を示し、その主張は「かなり矛盾している」と指摘した。

原題:Northern Irish Party of 10 Lawmakers Holds Sway Over Brexit (1)(抜粋)

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