ソフトバンクグループは9日、グーグル親会社のアルファベットから、ロボット開発を手掛けるボストン・ダイナミクスを買収すると発表した。買収額など取引条件の詳細は非公表。買収を通じてロボット事業を拡大する方針だ。

  発表によると、2012年に東京大学で設立され、二足歩行ロボットを開発するSCHAFT(シャフト)をアルファベット社から買収することでも合意した。孫正義社長は「人間の能力では解決できない多くの課題が存在する。スマートロボティクスは情報革命の次のステージの重要な推進役だ」などと文書でコメントした。

  最先端の技術革新を主導する企業への投資を強化するソフトバンクは、16年にインターネットとさまざまな製品をつなぐIoT関連の半導体などを設計する英アーム・ホールディングスも買収している。

  ロボ・ガレージ社長でロボットクリエイターの高橋智隆氏は、ソフトバンクがヒト型ロボット「Pepper(ペッパー)」の開発で12年に買収した仏アルデバラン・ロボティクスとは大きく違い「ボストン・ダイナミクスは世界一という評価。彼らが作ったロボットには到底太刀打ちできない」と指摘。ソフトバンクには「まだ足りないピースがある。ロボット分野での買収はさらにあり得る」と見通した。販売体制やロボットを活用する市場が必要だとしている。 

トヨタも関心 

  両社の買収にはトヨタ自動車も関心を示していた。日本経済新聞は16年6月、人工知能(AI)などソフトウエアの開発体制の強化を急ぐトヨタが、両社を買収する方向で交渉を進めていると報じていた。

  ロボ・ガレージの高橋氏は「意欲と資金のあるソフトバンクのような会社が買収を進めることで、ロボット市場の創出につながる」と期待感を示した。一方、グーグルが2社を手放した理由については「ロボットの技術面やビジネス面での難しさに直面したのではないか」とみている。

  ソフトバンクの同日の株価は高く始まり、一時前日比7.9%高を付けた後、午後1時45分現在では6%高の9351円で推移。2000年5月以来の高値水準となっている。

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