欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は 次の通り。

◎NY外為:ユーロ下落、ECBインフレ予想下方修正で-英選挙に注目

  8日のニューヨーク外国為替市場ではユーロが下落。欧州中央銀行(ECB)が政策金利の据え置きと金融政策の現状維持を発表する一方、2019年までのインフレ見通しを下方修正した。英総選挙の投票結果を待つ展開の中、ポンドは投票締め切り前に対ドルほぼ変わらずで推移した。

  ユーロは一時、ドルに対して1.1200ドルを割り込み月初来安値を付けた。ECBはユーロ圏のインフレ率につき、19年の予想値を1.6%と3月時点予想の1.7%から引き下げた。市場関係者の目先の関心は、英総選挙の結果に移っている。

  ニューヨーク時間午後5時現在、ブルームバーグ・ユーロ指数は前日比0.4%低下。ユーロはドルに対し0.4%安の1.1214ドルとなった。ドルは対円で0.2%上げて1ドル=110円10銭。日中は110円38銭を付ける場面もあった。主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.2%上昇した。ポンドは対ドルで0.1%未満下げて1ポンド=1.2956ドル。

  ポンドはドルに対し1.2908ドルの安値をつけた後にやや持ち直した。取引時間中の最新の世論調査は、与党・保守党が労働党を抑えて勝利する見通しを示した。

  米国時間の午前中、連邦捜査局(FBI)長官を解任されたコミー前長官の議会証言が市場の関心を集めたが、相場には目立った影響を及ぼさなかった。この日の米経済指標では、労働省が発表した先週の新規失業保険申請件数(季節調整後)が前週比1万件減の24万5000件と、市場予想を上回った。
原題:Euro Drops After ECB Meeting; Focus Shifts to U.K. Election(抜粋)
原題:U.S. Stocks Little Changed on Comey, Euro Weakens: Markets Wrap(抜粋)

◎米国株:ほぼ変わらず、ECB政策とコミー氏証言に反応薄

  8日の米国株はほぼ変わらず。欧州中央銀行(ECB)の金融政策と解任されたコミー前連邦捜査局(FBI)長官の議会証言は金融市場を動かす材料にはほとんどならなかった。

  S&P500種株価指数はほぼ変わらずの2433.79。ダウ工業株30種平均は8.84ドル(0.1%未満)上げて21182.53ドル。ナスダック総合指数は0.4%上昇した。

  ECBは政策金利を全て据え置き、量的緩和プログラムの現状維持を決定した。コミー氏は上院情報特別委員会で証言し、自身の解任を巡る大統領の説明については「全くのうそだ」と言明した。投資家は英総選挙の結果に注目している。

  ドラギECB総裁は政策決定会合後の記者会見でユーロ圏のインフレはまだ十分ではないとの認識を示し、経済成長の見通し改善に水を差した。総裁は「成長見通しを巡るリスクはおおむね均衡していると考えられる」と言明。「同時に、景気拡大はまだ力強いインフレにつながっていない。これまでのところ、基調的インフレの指標は引き続き弱い状態にとどまっている。従って、非常に高い度合いの金融緩和がなお必要だ」と述べた。

  S&P500種業種別11指数の金融株は1.1%上昇。リージョンズ・ファイナンシャルが高い。一方、エネルギー株や公益事業株は下げた。

  シカゴ・オプション取引所(CBOE)ボラティリティ指数(VIX)は10.16に低下した。
  
  米労働省の発表によると、先週の新規失業保険申請件数(季節調整後)は前週比1万件減の24万5000件となった。
原題:U.S. Stocks Little Changed on Comey, Euro Weakens: Markets Wrap(抜粋)
Draghi Says ECB Needs Patience as Inflation Stays Subdued (3)(抜粋)

◎米国債:下落、来週の入札控え-ドルの動き手掛かりに午後は下げ渋る

  8日の米国債相場は軒並み下落した。利回りの上昇幅は1-2ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)。ただ午後にドルが対円で1ドル=110円を下回ったことを手掛かりに、下げを縮めたものもあった。

  この日は連邦捜査局(FBI)長官を解任されたジェームズ・コミー氏の議会証言が行われた。米国債は証言開始前にこの日の安値に下落。欧州中央銀行(ECB)政策会合というイベントリスク通過後、来週の入札を控えて売りの動きが強まった。

  ニューヨーク時間午後4時59分現在、10年債利回りは前日比2bp上昇の2.19%。30年債利回りは1bp上げて2.85%。

  午前中はECBの政策決定後、ファストマネーと中銀による売りで下げたほか、入札を控えた動きも影響した。

  米財務省は来週、3年債と10年債、30年債の入札を実施する。
原題:Treasuries Stabilize After Early Losses as Comey Testifies(抜粋)
原題:USTs End Lower After Paring Losses Into Close as USD/JPY Drops(抜粋)

◎NY金:続落、焦点は経済ファンダメンタルズに移るとの声

  8日のニューヨーク金先物相場は続落。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物8月限は前日比1.1%安の1オンス=1279.50ドルで終了。ブルームバーグがまとめたFF金利先物データによると、トレーダーらは来週のFOMCでの利上げはほぼ確実と織り込んでいる。

  「トランプ大統領は当面、注目対象から外れ、経済ファンダメンタルズに焦点が移る」-シンク・マーケッツUKのチーフマーケットアナリスト、ナイーム・アスラム氏。「英総選挙が予想外の結果となれば、金はボラティリティーが高くなる可能性もある」。

  銀先物も下落。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のパラジウム先物9月限は2.2%高の846.50ドル。プラチナは値下がり。
原題:Gold Slips for 2nd Day; Palladium Rallies on Bets for Shortage(抜粋)

◎NY原油:小幅続落、予想外の在庫増加を引き続き嫌気

  8日のニューヨーク原油先物市場でウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物は小幅続落。前日発表された統計で原油在庫が予想外に増加したことが引き続き売り手掛かりとされた。供給過剰状態が改善していないとの見方が強まっている。

  BNPパリバの商品市場戦略責任者、ハリー・チリンギリアン氏 (ロンドン在勤)は「数週間にわたり原油在庫は減少していたが、このような増加が見られるたびに需給均衡に向けた市場の自信が揺らぐ」と指摘。「現在、強材料はほとんど見当たらない」と述べた。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物7月限は前日比8セント安い1バレル=45.64ドルで終了。ロンドンICEの北海ブレント8月限は20セント下げて47.86ドル。
原題:Oil Closes at Five-Week Low After Surprise Gain in U.S. Supplies(抜粋)

◎欧州株:ほぼ変わらず、ECBが経済予測を修正-イタリア株は上昇

  8日の欧州株式相場はほぼ変わらず。欧州中央銀行(ECB)が経済成長率見通しを上方修正した一方、インフレ率予測を引き下げた。イタリア株は買われた。

  指標のストックス欧州600指数は389.15で終了。前日比では0.03ポイント下げた。総選挙の投票日を迎えた英国のFTSE100指数は0.4%下落。域内全体では銀行株と鉱業株が上昇した一方、食品・飲料銘柄が値下がり。

  ECBは2017年成長率見通しを1.9%と、これまでの1.8%から引き上げた。同中銀は追加利下げの可能性を排除。金融緩和解除に近づいた兆候と受け止められた。

  イタリアのFTSE・MIB指数は1.5%値上がり。同国の主要政党が新たな選挙法案をまとめられなかったため、早期総選挙の可能性が遠のいたことが背景にある。
原題:European Stocks Hold Steady as ECB Upgrades Growth Assessment(抜粋)

◎欧州債:イタリアなど周辺国債が上昇-総選挙観測やハト派的ECBで

  8日の欧州債市場ではイタリアを中心に周辺国債が上昇。イタリア選挙法案を巡る駆け引きで早期総選挙の可能性が遠のいたことが手掛かり。ECBがハト派的な見解を示したことも支援材料となった。

  イタリア10年債利回りは13bp低下。ドイツ国債は午前中に上昇。先物6月限が期日を迎える中、短期債が踏み上げに遭い、ボラティリティ―が高まった。

  早ければ9月にもテーパリング協議が始まるとの見方にドラギ総裁が異議を唱える形となり、周辺国債が一段高。資産購入はさらに長期化することもあり得る。

  これでドイツ国債利回りは長期債を中心に下げ、5年債と30年債の利回り格差は2bp縮小。
原題:BTPs Surge Higher, Supported by ECB; End-of-Day Curves, Spreads(抜粋)

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