自民党政務調査会は8日、北朝鮮の弾道ミサイル発射に備え、国民保護の在り方を検討するよう安倍晋三首相に提言した。シェルターの新設や化学兵器への対処訓練、有事の際の在韓邦人退避を想定した航空・船会社との連携強化を求めている。

  政府は内閣官房の国民保護ポータルサイトを通じ、頑丈な建物や地下街への避難といったミサイル落下時に取るべき行動を例示しているが、提言は「大多数の国民が認識していない」と指摘。テレビCMといった手段を通じて周知に努めるよう促した。携帯電話へのメール送信を活用するなど実践的な訓練の実施も求めている。

  安倍首相は提言を受け、国民が取るべき行動の周知徹底、実践的な避難訓練などで「しっかり対処していきたい」と述べた。提言をまとめた「国民保護の在り方に関する検討チーム」の武田良太座長はシェルターについては新設だけでなく、現有施設でどのくらいの人員が収容できるかなど対応可能な能力についてすぐ検証に入ってほしい、と述べた。

  政府は、弾道ミサイルを想定した初めての住民避難訓練を今年3月、秋田県で行った。内閣官房によると今月は山口、山形、新潟、福岡の4県で、来月はさらに富山県でも訓練を行う。訓練は自治体と連携して行い、地域の防災放送や携帯電話でミサイル発射情報を受けた住民が、地下施設に避難する。

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