総選挙を8日に控えた英国では、与党・保守党を率いるメイ首相と最大野党・労働党のコービン党首が欧州連合(EU)離脱後の国の姿を巡って互いの主張をぶつけ合い、最後の訴えを行った。

  メイ首相はEU離脱で節約できる数十億ポンドを企業支援や交通、住宅への政府投資に充てると約束。バーミンガム近郊の集会では、離脱交渉を率いるのに最適な指導者を選ぶのが今回の選挙と位置づけ、「今後数世代の道筋が決まる」と主張。「英国を率いる責務を私に下さい。英国のために主張する権限を下さい。英国のために戦う私に力を与え、支持いただけるなら、私は必ず英国に成果をもたらします」と訴えた。

  一方のコービン氏は選挙が保守党政権の緊縮策を終わらせ、より公平な社会を築くチャンスだと主張。イングランド北西のランコーンでの集会で、「どのような世界、どのような国に住みたいのかの選択だ」と聴衆に呼び掛け、「削減や閉鎖、民営化を選ぶのか。非常に簡単に言えば、希望と恐怖のどちらを選ぶのかということだ」と述べた。

  選挙結果は一段と読みづらくなっている。約7週間前の選挙戦開始時は保守党が大勝利を収めるとみられたが、その後のコービン党首の予想外の善戦とメイ首相のマニフェスト不評、これに過去2週間に2回のテロ事件が加わり、不透明感が増している。世論調査はどこも保守党優位を示すが、労働党に対するリードは今週に入って12ポイントからわずか1ポイントまでさまざま。労働党の匿名の関係者によると、内々では数十議席を失う場合に備えているという。

  コービン党首はこの日、大学授業料の無料化や全ての小学生に給食を無償提供するなどの方針を繰り返すと同時に、米国のトランプ大統領には物申すとも発言。自身が政権を率いれば、「ドナルド・トランプ氏に電話し、『おい君、地球温暖化対策のパリ協定をぶち壊そうとするのは間違いだ』と恐れずに言う」と語った。

原題:May and Corbyn Tout Post-Brexit Visions in Election Endgame (3)(抜粋)

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