JPモルガン・チェースの保険業界担当の投資バンカー、ジョン・パーセル氏は、M&A(合併と買収)をまとめるのが一段と困難になっていると述べた。M&Aを考えていた企業が米大統領選でのトランプ氏の当選以降、不確実性の高まりに直面しているためだと説明した。

  パーセル氏は7日、ニューヨークでのS&Pグローバル・レーティング主催の会合で、トランプ氏の勝利が「ディール活動に萎縮効果を及ぼした」と指摘。「個人的には、トランプ氏当選後に3件のM&A案件が消滅した」と語った。

  パーセル氏はM&Aを撤回した企業の名前を明らかにしなかった。成立の可能性のあった取引の一つは、米企業がより税率の低い国に本社を移転するインバージョン(租税地変換)となるはずだったと説明した。他の2件は米国外の買い手が関与しており、トランプ氏の大統領選勝利前には評価額を巡り非公式な合意があったという。

  保険業界では何年にもわたり統合に向けた動きが続いている。SOMPOホールディングスは今年、米国で事業展開する損害保険会社エンデュランス・スペシャルティ・ホールディングスを買収した。

  SOMPOのグローバルM&A責任者、ナイジェル・フラッド氏は会議で、 クロスボーダー取引への流れについて「けん引しているのは資本輸出と海外利益だ」と分析。「これは依然続くだろう」と述べた。

原題:JPMorgan’s Purcell Says Three Deals Died on Him Since Trump Won(抜粋)

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