東芝が合弁相手でメモリー事業の売却に反対している米ウエスタンデジタル(WD)対し、売却の妥当性をあらためて主張する内容の書簡を送付したことが分かった。東芝は分社化した東芝メモリからWDとの合弁会社の持ち分を東芝本体に移管する対抗措置に出たが、WDがこれに反論していた。

  ブルームバーグが入手した書簡によると、東芝は5月31日にWDに送った文書で本体への移管方針を伝達し、翌日にWDが移管される合弁会社の持ち分が明確ではないと伝えていた。

  東芝は7日に送った書簡で、WDが買収する前の合弁相手だったサンディスクとの契約では、合弁会社が所有するのは四日市工場の製造設備だけで、NAND型フラッシュメモリーの知的所有権や工場建屋、土地、クリーンルームは東芝メモリの所有になると主張。そのため合弁会社の価値も東芝メモリ全体の5%以下にとどまるとしている。

  米原発事業で発生した巨額損失により債務超過に陥った東芝は、その解消のため分社化した東芝メモリの年度内売却完了を目指している。合弁契約に基づき売却に反対するWDに対し、東芝はメモリー事業の関連資産を東芝本体に戻す手段に出たが、WDは国際仲裁裁判所に仲裁申し立てを取り下げないなど対立が先鋭化している。

  東芝メモリの売却では5月19日に2次入札が締め切られ、米投資ファンドのKKR、米半導体のブロードコム、台湾の鴻海精密工業、米ファンドのベインキャピタルの4陣営が応札。官民ファンドの産業革新機構などがKKRと日米連合を組もうとする動きもあるが、WDの問題が売却先選定作業の障害になっている。

最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE