債券相場は中期ゾーンを中心に下落。6カ月物の国庫短期証券(TB)入札で最高落札利回りが1年5カ月ぶりの水準に急上昇したことや、5年債入札を翌日に控えて売りが優勢となった。半面、超長期債には買いが入り、利回り曲線はフラット(平たん)化した。

  7日の長期国債先物市場で中心限月6月物は前日比9銭高の150円88銭で取引を始め、150円89銭まで買われた。その後は水準を切り下げ、一時は150円71銭まで下落。結局は4銭安の150円75銭で引けた。

  SMBC日興証券の竹山聡一金利ストラテジストは、「午後の先物の下落は短国6カ月物入札の結果に反応した。最高落札利回りがマイナス0.1%を上回り、短いゾーンから金利上昇圧力がかかっている。日銀が中期ゾーンの買い入れを減額してきた影響が積み重なって表面化してきた形だ」と話した。

  現物債市場で2年物の377回債利回りは、日本相互証券が公表した前日午後3時時点の参照値より3ベーシスポイント(bp)高いマイナス0.115%と、新発債として昨年11月16日以来の高水準を付けた。新発5年物131回債利回りは1bp高いマイナス0.10%と2月以来の高い水準。長期金利の指標となる新発10年物国債の347回債利回りは0.5bp高い0.045%に上昇した。

  パインブリッジ・インベストメンツ債券運用部の松川忠部長は、中期ゾーンの軟調推移について、「短国6カ月物の入札が弱く、あすの5年債入札への懸念もあるようだ。中期債は政策金利マイナス0.1%の状況下でキャリーもロールもなく、バリューのある投資ゾーンではない」と述べた。

  6カ月物TB入札結果によると、最高落札利回りはマイナス0.0982%と、前回のマイナス0.1302%を上回り、マイナス金利政策が導入される前の2016年1月8日以来の高水準となった。平均利回りもマイナス0.1042%と昨年1月以来の高い水準。

  野村証券の中島武信クオンツ・アナリストは、「6カ月短国入札結果を受けて、マイナス金利回避のためには長期債を買う必要がなく、国庫短期証券を買えばよくなる可能性が意識された。このため、入札結果を受けて、2年や5年だけでなく、債先まで売られた」と説明した。

  財務省は8日、5年利付国債入札を実施する。発行額は2兆2000億円程度。償還日が3カ月延びて新回号となり、表面利率は0.1%に据え置かれる見通し。

超長期債利回り低下

  一方、超長期債は堅調。新発20年物160回債利回りは1bp低下の0.545%と4月21日以来の低水準。新発30年物の55回債利回りは0.5bp低い0.80%、新発40年物の10回債利回りは1bp低い0.96%までそれぞれ買われた。

  パインブリッジの松川氏は、超長期債について、「今月は国債の償還資金が大量に流入するが、マイナス金利には投資できない。プラス金利のセクターに資金が向いている」と述べた。

  日銀がこの日実施した長期国債買い入れオペは、残存期間「5年超10年以下」が4500億円、「10年超25年以下」が2000億円、「25年超」が1000億円、物価連動債は250億円と、いずれも前回から据え置かれた。オペ結果によると、応札倍率がいずれも前回から低下し、特に期間の長いゾーンの需給の良さが示された。

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