7日の東京株式相場は3営業日ぶりに小反発。昨日以降の円高の勢いが弱まり、午後の取引で持ち直した。原油市況の反発を受けた鉱業株のほか、鉄鋼や非鉄金属など素材株が高く、証券株も堅調。コナミホールディングスやグリーなどゲーム関連銘柄の上げも目立った。

  企業業績に対する安心感や海外株式と比較したバリュエーション上の割安感も相場の支援材料。ただし、世界の株式・金融市場に影響を与え得る欧米の重要イベントを8日に控え、投資家の様子見姿勢は強く、株価の上げ幅も限られた。

  TOPIXの終値は前日比0.65ポイント(0.04%)高の1597.09、日経平均株価は4円72銭(0.02%)高の1万9984円62銭。

  アイザワ証券投資顧問室の三井郁男ファンドマネジャーは、今週は英国総選挙、米国では連邦捜査局(FBI)のコミー前長官の議会証言が控えるが、「市場はリスクとして身構えているというより、単なるイベントとして通過するのを待っているに過ぎない」と指摘。 為替の影響はあるものの、「事業の選択と集中や資本効率を意識した経営が日本企業の長期的な収益力の回復につながってきている。バリュエーションや収益モメンタムからみても遜色はない」と話していた。

東証前の歩行者
東証前の歩行者
Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

  市場関係者の多くは、8日の英国総選挙、欧州中央銀行(ECB)の定例政策委員会、米国のコミー前FBI長官の議会証言に注目している。英総選挙の世論調査では、与党・保守党を野党・労働党が猛追。調査会社ユーガブのモデルによると、6日発表時点で労働党は下院(定数650議席)総選挙で230ー300議席を得る見通しで、最低でも現在の229議席から伸びる勢いだ。

  一連の重要日程を前に、きょうのドル・円は早朝に一時1ドル=109円30銭台と、前日の日本株終了時109円66銭からドル安・円高が進んだ。6日の米国株は消費財や資本財など幅広いセクターが売られ、S&P500種株価指数は0.3%安と続落。米10年債利回りは2.15%と、前日から4ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下した。

  海外の不透明感に加え、国内では週末には先物・オプションの特別清算値(SQ)算出があり、買い見送りムードの強い中、きょうの日本株は続落して開始。日経平均は一時71円安まで売られた。ただ、午後にかけて円高の勢いが鈍った影響もあり、株価も持ち直すと、一時は2万円を回復する場面もあった。日本アジア証券の清水三津雄エクイティ・ストラテジストは、欧米のイベントを意識し投資家は動きにくいが、「イベントを通過すれば、再び日本の堅調なマクロやミクロに目が向かうことを考えると、下げたところは押し目買いのチャンス」とみている。

  東証1部33業種は鉱業、非鉄金属、証券・商品先物取引、鉄鋼、パルプ・紙、石油・石炭製品、銀行など21業種が上昇。鉱業や石油は、6日のニューヨーク原油先物が1.7%高と反発したことが寄与した。建設や小売、その他製品、精密機器、陸運、保険、医薬品、食料品、海運など12業種は下落。

  売買代金上位では、国内外事業会社との資本業務提携なども視野に検討を開始した、と日本経済新聞が報じたジャパンディスプレイが急伸。新作ゲームアプリへの期待が強まったグリー、MSCI株価指数への新規採用の暫定発表を受けたルネサスエレクトロニクスも高い。半面、2018年4月期の営業利益計画が市場予想を下回ったアインホールディングス、福島第1原子力発電所事故の除染事業を巡り、費用を不正に取得していたと産経新聞で報じられた安藤ハザマはともに急落した。

  • 東証1部の売買高は17億1817万株、売買代金は2兆3239億円、代金は前日から5.8%減った
  • 上昇銘柄数は1150、下落は693
    東証1部業種別騰落率
    東証1部業種別騰落率
(8段落の上昇業種を訂正.)
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