欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は 次の通り。

◎NY外為:ドル続落、一連のリスクイベント控え円買われる

  6日のニューヨーク外国為替市場ではドルが続落。一連のリスクイベントを週後半に控えて円が大きく買われた。中国は米国債を買い増す用意があるとの報道を手掛かりに米国債利回りが低下したことも、ドル下落の背景となった。

  8日は英総選挙、欧州中央銀行(ECB)の政策会合、コミー前連邦捜査局(FBI)長官の議会証言といった注目度の高いイベントが集中し、11日にはフランスの国民議会(下院)選挙の第1回投票も行われる。それまではめぼしいイベントがないため、前日に続き売買高は少なめだった。投資家はポンドの買い持ちを縮小して円を買っている。

  ニューヨーク時間午後5時現在、主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は前日比0.4%低下し、昨年10月初め以来の低水準。ドルは対円で0.9%下げて1ドル=109円41銭、対ユーロで0.2%安の1ユーロ=1.1277ドル、対ポンドでは0.1%安の1.2911ドルとなった。

  ドルは対円で、アジア時間からの下げ幅を広げる展開となった。ソシエテ・ジェネラルのキット・ジャックス氏は、ドル円相場と米国債利回りの間には引き続き「あきれるほど強い」相関性があると指摘した。米10年債利回りはこの日、2.1278%まで下げる場面があった。

  一方、ポンドは週末のテロ事件を受けた英政治見通しの不透明感を反映し、一時はドルに対し1ポンド=1.2872ドルまで下げたが、その後下げ幅を解消し、前日比で小幅高となった。

  ラボバンクの通貨ストラテジスト、ピョートル・マティス氏(ロンドン在勤)は顧客向けリポートで、「この日は目立ったイベントは予定されていなかった。その分『スーパー木曜日』に注目が集まる」と述べ、「8日と9日に予想されるボラティリティーの高い取引に備えている。少なくとも一連の大型イベントのうち1件は市場を大きく動かす材料になるだろう」と続けた。
原題:Dollar Lowest Since October as Yen Rallies Before Thursday Risks(抜粋)
原題:U.S. Stocks Fall With Dollar as Treasuries Rise: Markets Wrap(抜粋)

◎米国株:続落、英選挙やコミー氏証言など週内大型イベントに注目

  6日の米国株は続落。今週8日に行われる英総選挙や欧州中央銀行(ECB)の金融政策決定会合、コミー前米連邦捜査局(FBI)長官による議会証言を控え、この日も慎重な展開となった。

  S&P500種株価指数は前日比0.3%下げて2429.33。ダウ工業株30種平均は47.81ドル(0.2%)安の21136.23ドル。ナスダック総合指数は0.3%低下した。

  コミー前FBI長官は議会証言で、大統領による司法妨害とまで言わない可能性があると、ABCニュースが伝えた。この報道後に米国株は一時下げ幅を縮小した。

  ラボバンクの通貨ストラテジスト、ピョートル・マティス氏(ロンドン在勤)は顧客向けリポートで、「この日は目立ったイベントは予定されていなかった。その分『スーパー木曜日』に注目が集まる」と述べ、「8日と9日に予想されるボラティリティーの高い取引に備えている。少なくとも一連の大型イベントのうち1件は市場を大きく動かす材料になるだろう」と続けた。

  この日のS&P500種業種別11指数のうち金融は0.4%下落。一般消費財・サービスは0.8%下落した。百貨店のメーシーズやコールズは大幅安となった。

  メーシーズのカレン・ホーゲ最高財務責任者(CFO)は投資家説明会で、5-7月(第2四半期)の粗利益率はこのままいけば前年同期をおよそ1ポイント下回りそうだとの見方を示した。ノードストロムやJCペニー、シアーズも下げた。

  シカゴ・オプション取引所(CBOE)ボラティリティ指数(VIX)は10.5に上昇した。

  米労働省が発表した4月の求人件数は過去最高に増加。労働者に対する需要が引き続き強いことが示唆された。 
原題:U.S. Equities Retreat as Bank Shares Slide(抜粋)
U.S. Stocks Fall With Dollar as Treasuries Rise: Markets Wrap(抜粋)
Macy’s Falls; Fly Cites CFO’s Cautious Gross Margin Comments(抜粋)
MARKET WRAP: U.S. Stocks Decline as Consumer Shares Lead Losses(抜粋)

◎米国債:上昇、欧州の流れ引き継ぐ-コミー氏証言の報道で伸び悩み

  6日の米国債相場は上昇。この日は欧州債が総じて上昇し、米国もこの流れを引き継いだ。ただ午後には上げを縮小する場面があった。コミー前米連邦捜査局(FBI)長官が8日の議会証言で、フリン前大統領補佐官(国家安全保障担当)の調査をトランプ大統領が妨害したとは言わないだろうとの、ABCニュースの報道に反応した。

  米国債は朝方の早い段階でこの日の高値に上昇した。中国が米国債を買い増す用意があるとの一部報道が手掛かりとなった。

  ニューヨーク時間午後4時59分現在、10年債利回りは前日比4ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の2.15%。

  5年債利回りは3bp下げて1.71%、30年債利回りは3bp低下の2.81%。

  投資適格級の社債発行は前日ほど活発ではなかった。この日は6つの発行体が総額56億5000万ドルを起債。前日の起債額は78億5000万ドルだった。

  中国は適切な状況の下で米国債の保有を増やす用意があると、事情に詳しい関係者が明らかにした。当局者は米国債が他の国債に比べて妙味が高まっているとみているほか、人民元が安定したことが背景にあるという。適切な状況がどういうものか具体的には述べなかった。

原題:USTs Grind Higher as EGB-Led Gains are Maintained Into Close(抜粋)
原題:China Said Ready to Buy More Treasuries as Yuan Stabilizes (1)(抜粋)

◎NY金:続伸、6カ月ぶり高値-英総選挙への警戒やドル下落で

  6日のニューヨーク金先物相場は続伸。ほぼ6カ月ぶりの高値となった。ドルの下落や英総選挙への懸念を背景に、価値保存手段としての金の買いが活発化した。

  ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物8月限は前日比1.2%高の1オンス=1297.50ドルで終了。一時は1298.80ドルと、中心限月としては昨年11月9日以来の高値をつけた。

  ブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.3%低下、昨年10月以来の低水準で終了する見通し。

  今週は重要イベントがあり、それがリスク回避の取引を誘発している」-シンク・マーケッツUKのチーフマーケットアナリスト、ナイーム・アスラム氏。「誰もが金に注目している。金には一段の上昇余地があると当社では考える」。

  銀先物も上昇。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のパラジウムとプラチナも値上がり。
原題:Gold Climbs to 6-Month High on U.K. Election, Dollar Decline(抜粋)

◎NY原油:反発、在庫減予想で買い-9週連続で減少か

  6日のニューヨーク原油先物市場でウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物は反発。7日発表の統計で原油在庫が9週連続で減少するとの見通しを背景に買いが入った。

  プライス・フューチャーズ・グループ(シカゴ)のシニア市場アナリスト、フィル・フリン氏は電話インタビューで、カタールとサウジアラビアの衝突で「石油輸出国機構(OPEC)主導の減産延長合意の影響は限定的になるとの臆測は明らかに行き過ぎだった」と指摘。米国の原油在庫が減少するとの予測を材料に、売り持ち高が解消を迫られて上昇していると述べた。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物7月限は前日比79セント(1.7%)高い1バレル=48.19ドルで終了。ロンドンICEの北海ブレント8月限は65セント上げて50.12ドル。
原題:Oil Rises as U.S. Crude Inventories Seen Dropping for Ninth Week(抜粋)

◎欧州株:ストックス600、続落-スイスのロシュに失望売り

  6日の欧州株式市場では、指標のストックス欧州600指数が続落。スイスの製薬会社ロシュ・ホールディングが売られ全体を押し下げた。

  ストックス600指数は前日比0.7%安の389.40で終了。ドイツやスイスなどの休場で薄商いだった前日は0.1%下げていた。年初来では依然7.7%上げている。

  この日はロシュが5.5%下落。同社が5日公表した新しい治療と従来の治療を比較したHER2陽性早期乳がん患者対象の第3相試験結果で、新しい療法の効果が従来をわずかに上回る程度にとどまったことが失望売りを誘った。

  スイスのSMI指数は1.5%下げた。英FTSE100指数はほぼ変わらず。過去数週間はポンド安を手掛かりに上げ基調となっていた。
原題:European Stocks Decline as Roche Tumbles on Disappointing Data(抜粋)

◎欧州債:総じて上昇-ECBがタカ派的な論調避けるとの観測で

  6日の欧州債市場では、フランス国債を中心にユーロ参加国の国債が総じて上昇。欧州中央銀行(ECB)が8日の政策会合でタカ派的な論調を避けるとの観測が広がったためだ。

  フランス10年債利回りは年初来の最低水準に接近。5月のマクロン大統領誕生以来、ドイツ国債に対する利回り上乗せ幅(スプレッド)は縮小を続けている。オーストリアとスペイン、イタリアの国債もリスク回避の動きから買われた。ソシエテ・ジェネラルは、ECBが緩和策の「出口に向けて、言い回しを可能な限りわずかに前進」させるにとどまる見込みだと指摘した。

  みずほインターナショナルの金利戦略責任者、ピーター・チャトウェル氏(ロンドン在勤)は「リスク回避の材料が増えている」とし、「ECBがタカ派に転じるとの見方が大きく後退したことと、米国債相場の大幅上昇が欧州債の上値余地拡大を後押ししてきた」と語った。

  フランス10年債利回りはロンドン時間午後4時21分現在、前日比5.1ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の0.67%。ドイツ国債とのスプレッドは約41bpと、昨年12月以降で最小となった。スペイン10年債利回りも約5bp下げ1.53%。

  ブルームバーグがエコノミスト60人に対して実施した調査によれば、ECBは8日の会合でユーロ圏経済の回復を取り巻くリスクが均衡していると認めるだろうとの回答が90%を占めた。一方、金利に対する緩和バイアスが取り除かれるかについての意見は割れた。これに変更があれば、9月に債券購入プログラムの縮小計画が発表されるとの期待を生む可能性がある。
原題:France Leads Euro Bond Rally as Market Pares ECB Expectations(抜粋)
ECB Release Gives Schatz a Lift; End-of-Day Curves, Spreads(抜粋)

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