中国の銀行最大手、中国工商銀行(ICBC)は米規制の抜け穴を利用し、わずか数年の間にゴールドマン・サックス・グループと肩を並べる米レポ市場の有力ディーラーとなった。

  米金融政策当局が課している自己資本規制は、米資産規模が計500億ドル(5兆4625億円)に達しない限り外銀のノンバンク部門には適用されない。ICBCフィナンシャル・サービシズにとっては有利だ。ICBCは同じ顧客とのリバースレポ分を差し引くことができる「マスターネッティング」と呼ばれる会計慣行を適用し、米資産規模を500億ドル未満に抑えてきた。
 
  また、米証券取引委員会(SEC)の自己資本規制は連邦準備制度理事会(FRB)と違って資産リスクに応じて異なるため、米国債を裏付けとするレポ取引には最低限しか課されない。ICBCのレポ取引はほぼ米国債と機関債の裏付けがあるものに限られている。FRBの資本規制を回避できる限り、レポ取引の利益を押し上げるためにレバレッジの拡大が可能だ。

  これを利用し、ICBCフィナンシャル・サービシズが昨年末時点で保有していた資産は一部項目を除くベースで資本1ドルに対して260ドルと、JPモルガン・チェースの証券部門が適用したレバレッジの10倍になった。

原題:With 260-to-1 Leverage, A Chinese Giant Takes On Goldman in Repo(抜粋)

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