欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は 次の通り。

◎NY外為:ドル下落、米利上げ見通しが不透明-メキシコ・ペソが上昇

  5日のニューヨーク外国為替市場ではドルが続落。メキシコの州知事選で与党候補が勝利したことを受けてメキシコ・ペソが大きく買われ、主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数が低下した。米ドルはオーストラリア・ドルやポンドに対する下げも目立った。

  聖霊降臨節の月曜日の祝日でいくつかの欧州市場が休場だったこともあり、薄商いとなった。5月の雇用統計が軟調だったことを受けて7月以降の米金融政策見通しが不透明となり、この日もドルを圧迫した。ただ、ユーロに対しては小幅に上昇した。

  ニューヨーク時間午後5時現在、ドル・スポット指数は前週末比0.2%低下。ドルはペソに対して1.8%下げた。ドルは対円で0.1%上げて1ドル=110円45銭、対ユーロでは0.2%高の1ユーロ=1.1254ドル。

  メキシコの統一地方選挙で注目されたメキシコ州の知事選は、与党・制度的革命党(PRI)のデルマソ氏が当選した。ペソは一時、ドルに対して1.9%上昇し、米大統領選翌日の昨年11月9日以来の高値を付けた。

  ポンドはドルに対し一時1.2941ドルまで上昇し、週末のロンドンでのテロ事件を受けた下げを全て取り戻した。ただ、8日の総選挙がどっちつかずの結果に終われば、今月始まる欧州連合(EU)離脱交渉での英国の立場が不利になるかもしれないとの懸念が残っている。TD証券は、明確な選挙結果が出ることがポンドにとって最大の支援材料になるとの見方を示した。
原題:Dollar Losses Versus Pound, Mexico Peso Outweigh Gains Elsewhere(抜粋)

◎米国株:小幅下落、大型行事控えて慎重な動き-アップル安い

  5日の米国株は小幅安。今週は英国での総選挙など関心の高いイベントが控えており、慎重な動きとなった。

  S&P500種株価指数は前営業日比0.1%安の2436.10。ダウ工業株30種平均は22.25ドル(0.1%)下げて21184.04ドルだった。

  中東諸国の外交関係が緊迫化し、ロンドンでは週末に新たなテロ事件が発生したが、この日の米国株に大きな影響は見られなかった。

  S&P500種産業別11指数のうち金融株は0.1%未満の上昇。朝方は買い進まれたが、終盤にかけて失速した。テクノロジー株も0.1%未満の小幅な上昇にとどまった。アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)やエヌビディアは上昇。開発者会議が注目されたアップルは下落した。

  グーグルの親会社アルファベットの株価は一時1000ドルを突破。過去11営業日のうち10日間で上昇した。

  値動きの大きかった上昇銘柄はナスダックやマイケル・コース。一方、下落が目立ったのはブリストル・マイヤーズスクイブやエクセル・エナジーだった。

  ボラティリティーの高かった銘柄はケロッグやディスカバリー、レイモンド・ジェームズ・ファイナンシャルなど。S&P500種の出来高は30日平均を17%下回った。特に出来高が多かったのはニューズ・コープやペリゴなどだった。
原題:U.S. Stocks Hold Near Record High as Tech, Bank Shares Advance(抜粋)
U.S. Stocks Slip From Records as Oil, Dollar Slump: Markets Wrap(抜粋)
MARKET WRAP: U.S. Stocks Slip From High as Tech, Bank Gains Fade(抜粋)

◎米国債:下落、投資適格級社債の活発な発行が重し-利回り差拡大

  5日の米国債相場は下落。投資適格級の社債発行が活発だったことが重しとなった。金融市場に影響し得る重要イベントが今週数多く控える中、この日は慎重姿勢が広がり薄商いとなった。5年債と30年債の利回り差は拡大した。

  この日の投資適格級の社債発行では、コンソリデーテッド・エジソンやアトモス・エナジー、アストラゼネカなど10の発行体が総額78億5000万ドルを起債した。発行体のうち金融機関は2社のみだった。

  ニューヨーク時間午後5時現在、10年債利回りは前週末比2ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の2.18%。

  5年債と30年債の利回り差は109.4bpに拡大した。

  英国のロンドンで3日に新たなテロ事件が起きたが、5日の金融市場ではほとんど反応は見られなかった。今週は8日に英総選挙や欧州中央銀行(ECB)政策会合、米国ではコミー前連邦捜査局(FBI)長官の議会証言が予定されている。
原題:Treasuries Drift Lower in Subdued Session as IG Deals Ramp Up(抜粋)
原題:U.S. Stocks Slip From Records as Oil, Dollar Slump: Markets Wrap(抜粋)

◎NY金:続伸、ヘッジファンドがロング積み増し-さらに増加の予想も

  5日のニューヨーク金先物相場は続伸。政府データによると、ヘッジファンドなど大口投機筋は金のロングポジションを37%積み増した。2007年以来で最も大幅な増加となる。

  BMOキャピタル・マーケッツ(ニューヨーク)の商品トレーディング担当ディレクター、タイ・ウォン氏は2日発表の米雇用統計が弱かったことに加え、週末にロンドンで起きたテロ事件、さらには今週コミー前米連邦捜査局(FBI)長官の議会証言を控えていることを挙げ、金のロングポジションはさらに積み上がる可能性が高いと述べた。

  ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物8月限は前営業日比2.50ドル(0.2%)高い1オンス=1282.70ドルで終了。一時は4月21日以来の高値となる1286ドルまで上昇した。

  銀も上昇。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のプラチナとパラジウムも堅調となった。
原題:Trump Angst Emboldens Gold Bulls to Run as Hedge Funds Pile In(抜粋)

◎NY原油:続落、中東の外交的対立の影響は限定的との見方

  5日のニューヨーク原油先物市場でウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物は続落。約3週間ぶり安値となった。サウジアラビアなど中東4カ国がカタールとの外国関係を断絶したことから、一時は1.6%高まで上昇したが、供給への影響は限定的との見方から供給過剰懸念が再燃した。

  トラディション・エナジー(コネティカット州スタンフォード)のシニアアナリスト、ジーン・マクギリアン氏は「供給過多が続き在庫だぶつきは解消されないとの懸念が再燃している」と述べた。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物7月限は前営業日比26セント(0.55%)安い1バレル=47.40ドルと、5月10日以来の低水準で終了。ロンドンICEの北海ブレント8月限は48セント下げて49.47ドル。
原題:Oil Slips as Gulf Diplomatic Clash Seen to Have Limited Impact(抜粋)

◎欧州株:ストックス600、3日ぶり下落-カタール危機で石油・ガス安い

  5日の欧州株式相場は3営業日ぶりに下落。サウジアラビアなど中東4カ国が天然ガスの豊富なカタールとの外交関係を断絶したことを受け、石油・ガス株への売りが膨らんだ。

  指標のストックス欧州600指数は前週末比0.1%安の392.04で終了。ドイツやスイス、ノルウェー、デンマーク、ギリシャ、アイルランドなどの市場は祝日のため休場だった。

  ストックス600指数を構成する石油・ガス指数は0.6%下落。前週末の2日も1.3%下げ、4月以来の大幅安だった。年初来では6.6%安と業種別指数の中で最悪のパフォーマンスとなっている。

  ミスラフ・マテイカ、エマニュエル・コー両氏を含むJPモルガンの株式ストラテジストらはリポートで、最近の相場急伸を受けて慎重になるべきだと指摘。赤信号が見え始めているとして、まちまちな内容の米マクロ経済指標をその理由の一つに挙げた。
原題:European Stocks Decline as Qatar Crisis Jolts Energy Sector(抜粋)

◎欧州債:中核国債が下落、中国PMIに反応-一部市場休場で薄商い

  5日の欧州債市場ではドイツ国債先物が下落。欧州の一部市場が休場だったため資金の動きは鈍く、薄商いとなった。

  ユーロ圏中核国の国債は朝方から下落。中国の5月財新PMIがサービス業、コンポジットともに前月比で上昇し、米国債がアジア時間にやや売り圧力にさらされたことが背景にある。

  ドイツ国債先物は朝方下げた後、狭いレンジ内での取引となった。2日の米雇用統計を手掛かりとした相場上昇の勢いは和らいだ。
原題:Bunds Close Lower, Activity Sapped; End-of-Day Curves, Spreads(抜粋)

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