中国人民銀行(中央銀行)が多くの市場関係者を驚かせている。金融市場の一角でレバレッジ解消を促し、市場の痛みを容認しているためだ。

  ただモルガン・スタンレーやみずほセキュリティーズ、オックスフォード・エコノミクスは、今年の経済成長率を6.5%以上にするとの習近平国家主席の目標達成を危うくするほど、当局が厳しい対応を示すことはないと見込んでいる。

  オックスフォード・エコノミクスのアジア経済責任者ルイス・クイジス氏(香港在勤)は「中国の金融引き締めが今はまだ脆弱(ぜいじゃく)な世界経済回復の芽を摘んでしまうリスクがあるとの懸念も世界市場の一部にある。だが、指導部がそれを望んでいないというシンプルな理由から、中国の政策引き締めが行き過ぎて経済成長の急激な鈍化につながるリスクは小さいというのがわれわれの見方だ」と述べた。

  モルガン・スタンレーの中国担当チーフエコノミスト、邢自強氏は北京での先週の記者説明会で、中国の当局間で政策調整が改善されたことから、金融レバレッジ取り締まりが経済のハードランディングもしく流動性逼迫(ひっぱく)につながる可能性は低いと語った。世界経済の改善に伴い、輸出が上向くと予想しているという。

  みずほセキュリティーズアジアのアジア担当チーフエコノミスト、沈建光氏(香港在勤)は最近のリポートで、レバレッジ縮小の取り組みにもかかわらず、ハードランディングの可能性を巡る昨年の懸念と比べると投資家のセンチメントは改善されたと指摘。

  年内の「共産党大会での最高指導部入れ替えに向け、政策当局は金融リスク抑制と安定成長維持の間のバランスを取っており、過度の引き締めリスクは小さい」と記した。「輸出と消費者のセクターで新たに見受けられるモメンタムも成長の弾力性を維持するはずだ」と分析している。

原題: PBOC Has Economy’s Back Even as It Squeezes Market Leverage (1)(抜粋)

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