欧州中央銀行(ECB)は、金融政策の正常化を可能な限り緩やかなペースで進めるという方針について、エコノミストを納得させることに成功したようだ。

  ECBは8日開く政策委員会でフォワードガイダンスの若干の言葉遣いを修正するものの、金利や量的緩和(QE)プログラムのいかなる変更も発表しないとの見通しが、ブルームバーグが実施したエコノミスト調査で示された。

  5月29日から6月1日にかけて実施した調査によれば、ECBはユーロ圏の回復を取り巻くリスクがバランスの取れた状態にあると認める機会として、次回政策委を利用するという回答が全体の90%を占めた。一方、金利の緩和バイアスが取り除かれるかどうかについて、エコノミスト60人の意見は分かれており、債券購入プログラムの今後に関する発表が9月までに行われると予想する割合は、前回の調査に比べて減少した。

  ECBが7月20日までに金利ガイダンスを見直すとエコノミストの大多数が予想し、6月8日の政策委終了後に発表されることもあり得ると48%が考えている。QEプログラムについては、来年以降も延長する一方で、毎月の資産購入の規模を縮小する変更が9月7日の政策委の後に公表されることになりそうだ。調査によると、7カ月かけてQEを段階的に終了するプロセスが来年1-3月(第1四半期)にスタートし、中銀預金金利(現行マイナス0.4%)の引き上げは同年7-9月(第3四半期)になると過半数のエコノミストが予測している。

  景気回復の勢いが日増しに強まるように見える状況で、ECBはエストニアの首都タリンで開く政策委で、金融刺激策からの出口がどのような形になるかについて、正式な協議を開始することになりそうだ。とはいえ、ドラギ総裁や政策委の一部メンバーは、金融政策による支援の解除を急ぐ理由がないことは物価圧力の弱さが示唆していると述べ、重要なシグナルへの期待をそぐ発言を行っている。

  バークレイズの欧州担当チーフエコノミスト、フィリップ・グダン氏は「成長パフォーマンスが良好であるにもかかわらず、インフレ見通しがなお厳しい環境の下では、出口戦略を巡るコミュニケーションに政策委は引き続き極めて用心深くなる可能性が高い」と指摘した。

  
原題:Draghi Seen Taking Slowest Possible Path Out of ECB Stimulus
ECB Seen Fine-Tuning Guidance on June 8 as Inflation Slows(抜粋)

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