米ニューヨーク州のシュナイダーマン司法長官は同州裁判所への提出文書で、米エクソンモービルの気候変動に関する公表資料を調査した結果、同社が投資家を欺いていた可能性を示す「重要な証拠」が明らかになったと述べた。

  2日の州裁への提出文書で同長官は、エクソンが同社資産に地球温暖化が及ぼす影響の推定で、投資家に説明する場合と社内で算定する場合で異なる数字を使っていた可能性があると指摘した。

  シュナイダーマン長官は、「この証拠は、エクソンのリスク管理慣行に関する公表資料が虚偽で誤解を招くものだったばかりか、同社が現在も、投資家や消費者に対し不正な計画を進めている可能性を示している」と説明した。

  エクソンの広報担当スコット・シルベストリ氏は電子メールで、気候変動に関して米政府が将来的に支払いを求める可能性がある額の推定値、「プロキシ・コスト」の使用を適切に説明していると述べた。同氏はまた、エクソンが訴訟の過程でシュナイダーマン長官に提供した文書は「この事実を極めて明確にしている」と言明、同長官の主張は「不正確かつ無責任」だとした。

  シュナイダー長官によれば、エクソンは「将来の気候変動関連の規制によってエクソンのプロジェクトないし試算が多大な影響を受けることはないと投資家を安心させる」ため、社内で実際に使われているものよりも高額の「プロキシ・コスト」を使っていると投資家に説明していた。

  提出文書で挙げられていた例では、エクソンは投資家に対し、先進国プロジェクトのコスト推定で、「プロキシ・コスト」を2030年までに温室効果ガス1トン当たり60ドル、40年までに同80ドルに到達すると想定していると説明。しかし文書提出命令を受け提出されたエクソンの文書により、より低い額が内部で使われていたことが明らかになった。

原題:N.Y. Says Exxon’s Climate Change Proxy Costs May Be a ‘Sham’ (3)(抜粋)

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