民主化を求める学生らを中国当局が弾圧した1989年の天安門事件から28年となった4日夜、香港ではろうそくを灯して犠牲者を悼む集会が開かれた。毎年開催される集会だが、今年は香港の学生団体が見合わせたことから参加者数がこの9年間で最少にとどまった。

  主催者団体によれば、参加者は約11万人。5月28日に行われた毎年恒例の関連デモ行進に加わった人も約1000人とこの9年間で最少、過去2番目の少なさだった。

香港のビクトリアパークでの集会に参加した人々(4日夜)
香港のビクトリアパークでの集会に参加した人々(4日夜)
Photographer: Paul Yeung/Bloomberg

  28年前に北京で民主化要求のデモ行進に参加したという香港に住むサムソン・リュウさん(50)は「追悼集会にもはや効果はないとの声が、香港住民の間から聞かれる」とした上で、「私の考えとは違う。われわれには、こだわるべきものがある。さもないと、いつか後悔するだろう」と話した。

  香港では2014年、より民主的な行政長官選挙を求め79日間にわたって路上を占拠するデモが行われたが、中国当局の譲歩を引き出せずに終わった。こうした経験が、香港の一段の自由を求める動きと中国の改革への取り組みとを分けて考えることにつながっている。

  香港教育大学の学生団体代表、ララ・ライさん(24)は集会前、「われわれは中国に返還された香港の民主主義を求める闘いに集中すべきだ」と指摘。「天安門事件を目撃していない香港生まれの人間として、なぜわれわれが中国を変える必要があるだろうか」と述べた。

原題:Tiananmen Vigil in Hong Kong Draws Smallest Crowd in Nine Years(抜粋)

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