債券相場は上昇。米景気の先行きや英国の政局など海外要因をめぐる不透明感が広がる中、債券には買い圧力が掛かった。

  5日の長期国債先物市場で中心限月6月物は前週末比6銭高の150円75銭で取引を開始。午前には一時150円79銭まで上昇した。午後にかけてはやや伸び悩む展開となり、結局は3銭高の150円72銭で引けた。

  メリルリンチ日本証券の大崎秀一チーフ金利ストラテジストは、米国経済について、「雇用統計の結果に加えて、トランプ政権の先行きにも懸念が強まっており、景気は強弱混在という感じになってきた」と説明。相場環境は「英国でテロが発生し、8日には総選挙を控えてリスクが取りにくい」と言い、「海外要因を見ていると、債券はサポートされやすい」と述べた。

  現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の347回債利回りは、日本相互証券が公表した前週末午後3時時点の参照値から0.5ベーシスポイント(bp)低下の0.045%で寄り付き、その後も同水準で推移している。超長期債も堅調に推移し、新発20年物の160回債利回りは0.5bp低い0.56%、新発30年物54回債利回りは0.5bp低い0.8%と、ともに3営業日ぶりの水準まで買われた。

  2日の米国債相場は反発。5月の米雇用者数の伸びが予想を下回ったことを受け、長期債を中心に買われた。10年債の利回りは5bp下げて2.16%程度で引けた。

5月米雇用統計の詳細はこちらをご覧ください。

  総選挙を8日に控えた英国のロンドンで3日、新たなテロ事件が起き7人が死亡、重傷の21人が病院に搬送された。メイ首相は4日の演説で、過激主義があまりにも長く寛容に扱われてきたと指摘し、テロ根絶に向け新たな権限を求める可能性を示唆した。

30年債入札

  財務省は6日、 30年利付国債の価格競争入札を実施する。発行予定額は前回と同じ8000億円程度で、償還日が3カ月延びるため新しい回号となる。

  メリル日本証の大崎氏は、30年債入札について、「20年対比で割安感があるものの、日銀の買い入れ規模を見ると、あえて30年ではなくてもいいような気はする」と指摘。「環境的にはある程度消化されると思われるが、相対的には弱くなる可能性がある」とみる。

過去の30年入札の結果はこちらをご覧ください。

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