欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は 次の通り。

◎NY外為:ドル下落、雇用統計で利上げ見通しに不透明感

  2日のニューヨーク外国為替市場ではドルが下落。主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は昨年11月の米大統領選挙前の水準に下げた。朝方発表された5月の米雇用統計で雇用者数の伸び幅が市場予想を下回り、7月以降の利上げ時期を巡る見通しが不透明になった。

  平均時給の伸びが減速したため、労働市場の逼迫(ひっぱく)がインフレ指標の主な項目である賃金の上昇につながっているとの見方に疑念が強まった。ドル指数は週間ベースで低下した。

  ニューヨーク時間午後5時現在、ドルは対円で0.9%下げて1ドル=110円40銭。対ユーロでは0.6%安の1ユーロ=1.1279ドル。
  
  米労働省の2日発表によると、5月の非農業部門雇用者数(事業所調査、季節調整済み)は前月比13万8000人増と、4月の17万4000人増(改定値)から減速した。ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想の中央値は18万2000人増だった。平均時給は前月比では0.2%増と、市場予想と一致。前年同月比では2.5%増。市場予想は2.6%増だった。3月と4月は合わせて6万6000人の下方修正となった。

  ドイツ銀行の為替調査共同責任者、アラン・ラスキン氏は雇用統計について、当局が6月に25ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)利上げするのを阻止する「材料にはまったくならない」と述べた上で、「将来的な金融政策の見通しについてはやや疑問を投げかける内容だった」と続けた。

  シリコン・バレー・バンクのシニア為替トレーダー、ミン・トラン氏は「5月の内容は予想を大きく下回った。さらに前月までの下方修正がこれに追い打ちをかけた」と述べた。

  フィラデルフィア連銀のハーカー総裁は、ここ数カ月の「完璧とはいえない」インフレ指標を巡る懸念は「正当化されない」と言明。経済の力強さを踏まえ今年0.25ポイントの利上げ3回という自身の見解を堅持した。
原題:Dollar Drops to Post-Election Low as Rate Hike Odds Recalibrated(抜粋)

◎米国株:上昇、主要指数は最高値更新-テクノロジー高い

  2日の米株式相場は上昇。主要株価指数は過去最高値を更新した。金利敏感株やテクノロジー銘柄が上げを主導した。

  S&P500種株価指数は前日比0.4%高の2439.07。ダウ工業株30種平均は62.11ドル(0.3%)高の21206.29ドルで、両指数とも2日連続で最高値を塗り替えた。

  テクノロジー銘柄の比重が高いナスダック100指数はこの日1.1%上昇し、最高値を更新した。マイクロソフトが高い。ナスダック総合指数は0.9%上げて最高値を更新。  

  朝方発表された5月の米雇用統計では、非農業部門雇用者数(事業所調査、季節調整済み)は前月比13万8000人増と、4月の17万4000人増(改定値)から減速した。ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想の中央値は18万2000人増だった。

  家計調査に基づく5月の失業率は4.3%で、前月の4.4%から低下した。エコノミスト予想は4.4%だった。

  平均時給は前年同月比で2.5%増と、伸びは市場予想(2.6%増)を下回った。

  だだ経済全体は緩やかな改善を続けており、今回の雇用統計が連邦公開市場委員会(FOMC)による6月の利上げを妨げる可能性は低いと、市場ではみられている。
原題:Stocks Rise to Records, Treasuries Surge Amid Jobs: Markets Wrap(抜粋)
原題:Slower Hiring, Unemployment Drop Give Mixed U.S. Labor Signs (1)(抜粋)

◎米国債:反発、5月米雇用者数が予想下回り

  2日の米国債相場は反発。5月の米雇用者数の伸びが予想を下回ったことを受け、長期債を中心に買いが広がった。
  ニューヨーク時間午後4時59分現在、10年債利回りは5ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)下げて2.16%。

  米労働省が発表した5月の非農業部門雇用者数は前月比13万8000人増で、エコノミスト予想を下回った。平均時給は前年同月比で2.5%の伸びとなり、やはり市場予想に届かなかった。10年債の利回りは雇用統計発表後に200日移動平均の2.17%を割り、一時は年初来最低の2.14%をつけた。

  雇用統計が軟調となったものの、金利先物市場が織り込む来年にかけての米利上げ見通しはほとんど変わらなかった。オーバーナイト・インデックス・スワップ(OIS)によると、取引終了直後の6月利上げ確率は86%。米連邦公開市場委員会(FOMC)定例会合は今月13、14両日に開催される。

  ゴールドマン・サックスのジャン・ハッチウス氏らエコノミストはリポートで、米金融当局による今年3回目の利上げの時期についての予想を従来の9月から12月に後ずれさせた。バランスシート正常化計画の発表時期見通しも修正し、これまでに予想した12月でなく9月になるだろうと述べた。
原題:USTs Bull Flatten After Soft Jobs Report; Fed Hike Odds Steady(抜粋)
原題:Goldman Pushes Back Forecast for a Third Fed Rate Hike in 2017(抜粋)
原題:Treasury Yields Plunge to Fresh 2017 Low After Jobs Data: Chart(抜粋)

◎NY金:反発、雇用が予想下回り利上げペースへの警戒和らぐ

  2日のニューヨーク金先物相場は反発。5月の米雇用者数の伸びが市場予想を下回ったことから、金融当局が積極的に利上げに動く論拠は弱まったと受けとめられた。

  BMOキャピタル・マーケッツ(ニューヨーク)の商品トレーディング担当ディレクター、タイ・ウォン氏は「雇用統計は全般的に弱かった」と指摘。「これによって、金は短期的に持ち直した。6月会合の利上げは確実だが、その次は恐らく議論になるだろう」と述べた。

  ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物8月限は前日比0.8%高の1オンス=1280.20ドルで終了。一時は0.7%下落する場面もあった。週間ベースでは4週連続の上昇。

  銀先物7月限は1.4%高の17.525ドル。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のプラチナ先物7月限は2.6%高、パラジウム先物9月限は1.3%値上がり。
原題:Gold Rallies as Jobs Shortfall Eases Angst on Pace of Tightening(抜粋)

◎NY原油:週間で1カ月ぶり大幅安、減産延長の効果に懐疑的

  2日のニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物は週間ベースで4週ぶりの大幅安。米国での生産が引き続き拡大する中、石油輸出国機構(OPEC)主導で合意した減産延長の効果に対して懐疑的な見方が強まった。

  エネルギー関連の商品に重点を置くヘッジファンド、アゲイン・キャピタル(ニューヨーク)のパートナー、ジョン・キルダフ氏は「生産者が大量の原油を市場に流入させる計画があるとの露骨な発言がロシア石油大手ロスネフチの最高経営責任者(CEO)からあった。その発言が市場に影響したのは明らかだ。産油国の合意を今、振り返ってみると、その頼りなさがますます目立ってきたように見える」と述べた。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物7月限は前日比70セント(1.5%)安い1バレル=47.66ドルで終了。週間では4.3%安と、5月5日終了週以来の大幅な下げとなった。ロンドンICEの北海ブレント8月限は前日比68セント下げて49.95ドル。
原題:Oil Posts Biggest Weekly Loss in a Month as Rebalancing Drags(抜粋)

◎欧州株:ストックス600、続伸-自動車株と化学株に買い

  2日の欧州株式相場は続伸。石油・ガス株が下げたものの、自動車株と化学株が買われ全体を押し上げた。

  指標のストックス欧州600指数は前日比0.2%高の392.55で終了。一時0.8%高まで上昇したが、米雇用統計で雇用者数が予想ほど伸びなかったことを受けて上げ幅を縮めた。週間ベースでは0.3%上げ、3週間ぶりにプラスを記録した。

  業種別指数では自動車株の上昇率が2番目に大きかった。米国の5月自動車販売台数は大半が予想を上回った。化学株はここ5週間余りで最大の上げ。

  一方、石油・ガス株は1.3%安。北海ブレント原油は週間ベースで2週連続の下げに向かっている。鉱業株は0.3%値下がり。
原題:Europe Stocks Rise as Auto, Chemical Shares Outweigh OilSlump(抜粋)

◎欧州債:中核国債が上昇、ECB会合控え薄商い-英国債も上げる

  2日の欧州債市場では中核国債が上昇した。一方、ポルトガル国債
とイタリア国債は下げ、両国債の利回りは週間ベースでの下げ幅を縮め
た。

  来週のECB会合を控え、この日は薄商いだった。

  ドイツとフランスの10年債債利回りはいずれも3bp低下。英10年
債利回りも3bp下げ1.04%となった。
原題:Core Euro Bonds Advance; Portugal, Italy Pare Weekly Moves
(抜粋)
Treasuries Jump, Dollar Down on Jobs; Stocks Gain: Markets Wrap
(抜粋)

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