トランプ米大統領は地球温暖化対策の国際的な枠組み「パリ協定」から米国が離脱すると発表したが、市場原理は温暖化ガス削減に働く。

  ブルームバーグ・ニューエナジー・ファイナンスのアナリスト、ウィリアム・ネルソン氏によると、電力会社が高価で老朽化した石炭火力から割安で環境負荷の比較的少ないガス発電への乗り換えを進めているため、米国の温暖化ガス排出量は減り続ける見通し。発電用燃料を石炭からガスに置き換えるだけで、排出量をメガワット時当たり0.6トン減らせるという。

  電力会社はすでに石炭の利用を低下させ、発電は米国で数十年ぶりに最大の温暖化ガス発生源ではなくなった(代わって輸送部門がトップに立った)。これは石炭業界を再び活況にすると公約したトランプ大統領が向き合う課題や、ガスおよび再生可能エネルギーへの移行を進める州や電力会社の決意を浮き彫りにする。デューク・エナジー、アメリカン・エレクトリック・パワー(AEP)、エジソン・インターナショナルなど米公益大手企業はいずれも温暖化ガス排出量削減への意思をあらためて確認した。

  AEPのニック・エイキンス最高経営責任者(CEO)は1日、電話で「何も変わらない」と発言。発電燃料としての石炭使用は低下すると語った。

原題:Paris or Not, Economics Are Squeezing Carbon Out of Power Mix(抜粋)

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