TモバイルUSの幹部は過去2週間に公式の場や投資家との私的な会合で、スプリントと合併した場合に数百億ドルの経費節減効果の可能性があると述べ、予備的な協議の中で地ならしを行っている。事情に詳しい関係者が明らかにした。

  関係者によると、Tモバイルは株主との協議で、営業純損失の続くスプリントに200億ドル(約2兆2300億円)近い税額控除が残っている点を強調した。ブラクストン・カーター最高財務責任者(CFO)は先週のJPモルガン・チェースでの会合で、スプリントとの合併により300億ドル強の経費節減が実現し、Tモバイルが大手ライバルに対抗する力を向上できると、ウォール街とワシントンの両方を意識した発言を行った。

  Tモバイルの親会社ドイツテレコムとスプリントを傘下に置くソフトバンクグループの協議はまだ初期段階だが、スプリントとの合併効果を宣伝する取り組みは投資家や監督当局の反応を判断する観測気球となる。両社はディッシュ・ネットワークとの取引など他の選択肢を検討する可能性も残ると、関係者は部外秘情報を理由に匿名で話した。

  スプリントとTモバイルの合併の仕組みや評価額はまだ結論が出ていない。オバマ前政権下で規制当局の反対を受けて2014年に合併を断念した両社は、激しい価格競争の中で利用者を伸ばしており、投資家の間ではトランプ政権が合併をより好意的に受け止めるとの期待感が広がっている。スプリントの株価は過去1年に128%、Tモバイルは59%それぞれ値上がりした。

  スプリントのマルセロ・クラウレ最高経営責任者(CEO)は先週のインタビューで、5月後半にワシントンの政府当局者を訪問したことについて、「実に良かった。多くの優秀な人々と話をし、5Gについても説明した」ことを明らかにした。

原題:T-Mobile Tests Sprint Pitch on Wall Street With Talks Under Way(抜粋)

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