米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル理事は1日、当局が金融政策を正常化させる中で4兆5000億ドル(約500兆円)のバランスシートを向こう5年間に2兆ドル強縮小することはないとの見方を示した。

  パウエル理事はニューヨークのエコノミッククラブで講演し、「バランスシートが2兆5000億-3兆ドルのレンジを下回るとは考えにくい」と述べ、緩やかな利上げを継続することを支持する考えも示した。

  こうしたバランスシートの水準は、2008ー09年の金融危機前の約1兆ドルを大幅に上回るもので、ニューヨーク連銀が4月に実施したプライマリーディーラー調査で25年末の水準として予想された3兆1000億ドルにほぼ一致する。

  米金融当局がバランスシートをどこまで縮小するかは、金融市場や経済に大きな影響を及ぼす問題だ。当局は現在、米国債を2兆5000億ドルと住宅ローン担保証券(MBS)を1兆8000億ドル保有するが、これらの証券保有をかなり圧縮すれば、長期借り入れコストを押し上げ、住宅市場に悪影響を及ぼし、その過程で経済成長を妨げる恐れがある。

  当局は今月13、14日にワシントンで連邦公開市場委員会(FOMC)を開き、バランスシート戦略を議論する見通し。FOMCでは今年2回目の利上げも決めると広く予想されている。

  パウエル理事はバランスシートの縮小プロセスが年内に始まるとの見方を示したが、最終的なバランスシートの規模については縮小プロセス開始後まで決まらないと指摘。「当局は長期的な枠組みについては結論を出していない。正常化プロセスを始めるまでは判断を下すつもりはない」と述べ、最終的な規模は当局がどう金融政策を実施していくかという問題に左右されると付け加えた。

原題:Fed’s Powell Suggests Outsized Balance Sheet Is Here to Stay(抜粋)

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