4-6月(第2四半期)にはいろいろな危機が起こる可能性もあったが、そうはならなかった。しかしウォール街の銀行にとってこれは必ずしもありがたいことではなかった。

  JPモルガン・チェースやバンク・オブ・アメリカ(BofA)、ゴールドマン・サックスの幹部らは投資家に売買を促すような事件がちっとも起こらないことを嘆いている。地政学的問題や米国の税制改革を巡り、企業の合併・買収(M&A)を妨げるのに十分な不透明感が漂っているにもかかわらずだ。

  英国の欧州連合(EU)離脱選択、ドナルド・トランプ氏の米大統領選挙勝利という驚きの中で銀行の顧客はあらゆる衝撃に対応してあれこれ調整し、銀行は利益を得てきた。しかし顧客は今や慣れてしまったようだ。トランプ大統領の早朝のツイートもトレーディングデスクを大忙しにはしない。

  グッゲンハイム・セキュリティーズの銀行アナリスト、エリック・ワッサーストロム氏は5月31日のブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、「ボラティリティーは実のところそれほど大きくなかった」とし、「投資銀行業界を助けるものとして、政治的混乱を本当に歓迎すべきなのか疑問だ」と話した。

  JPモルガンのマリアン・レーク最高財務責任者(CFO)は、4月と5月のトレーディング収入が前年同期比で約15%減少したと明らかにし、BofAのブライアン・モイニハン最高経営責任者(CEO)は4-6月トレーディング収入が10ー12%減少すると述べた。ゴールドマンのデービッド・ソロモン共同社長も顧客のトレーディングが「低調」だと認めた。モルガン・スタンレーのジェームズ・ゴーマン最高経営責任者(CEO)も同様のトレンドが見られることを示唆した

原題:Wall Street Traders Crave Action. April and May Didn’t Deliver(抜粋)

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