米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル理事は米経済の軌道が変わらないと想定した上で、緩やかな利上げを続け、年内にバランスシートの縮小を開始するのが望ましいとの考えを示した。ただ、このところのインフレ鈍化は注視しているとも述べた。

  理事は1日、ニューヨークのエコノミッククラブで講演。事前に配布された原稿によれば、「連邦公開市場委員会(FOMC)が最新のインフレデータを注意深く精査し、対称的な2%目標の達成に向けた強いコミットメントを示し続けることが重要だ」と述べた。

  パウエル理事はインフレについて、「インフレ率は5年間にわたり目標を下回っており、2%に向けた上昇ペースは緩慢なものにとどまっている。これは辛抱強さを継続することの正当性を裏付けており、特に上昇ペースが減速もしくは失速した場合はそう言える」と指摘。その上で、「経済がほぼ予想通りに進展した場合は、緩やかな利上げを続けるのが適切だろう」と述べた。

  フェデラルファンド(FF)金利先物市場では、FOMCが6月13-14日の会合で政策金利を引き上げる確率は85%として織り込まれている。

  当局の保有資産については、パウエル理事は「バランスシートの規模縮小プロセスを今年開始するのが適切になるとも見込んでいる」と語った。

  バランスシート議論に対する市場の反応については、これまでのところ「秩序のあるやり方で再投資を段階的に終了する正当性を十分に裏付ける」と指摘。その上で、「再投資政策の変更が金融環境を予想以上に引き締めるようであれば、FOMCはその点を考慮するだろう」と加えた。

  パウエル理事は、「インフレが再び緩やかに加速すると見込む十分な根拠がある」と指摘。「最新の消費データは比較的強い。また労働市場は引き締まりが続く見込みで、賃金や物価に上向きの圧力をかけるだろう」と語った。

原題:Fed’s Powell Has an Eye on Inflation as He Calls for Rate Hikes(抜粋)

最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE