大型スクリーン映画館向け映写システムの設計を手掛けるカナダのアイマックスが、仮想現実(VR)ゲームセンター「IMAX VR」の試験的展開を始めた。

  最初の拠点はロサンゼルスのショッピングモール「ザ・グローブ」の付近にオープン。1分当たり1ドルという料金を払ってVRヘッドセットを付けると、ワシになって人間が住まなくなったパリの上空を飛んだり、アクション映画「ジョン・ウィック」の主人公の殺し屋になったりなどの体験ができる。VRプログラムの大半は10分程度で終了する。

VRゲームの利用者
VRゲームの利用者
Source: Imax

  LAでかなり熱狂的な反響を得たためアイマックスは本格展開を進め、拠点数を当初計画の6カ所から11カ所に増やした。5月末にはニューヨークのマンハッタンに2号店をオープンした。米国5拠点のほか、東京、上海、マンチェスター(英国)など海外への進出も予定している。

  ロサンゼルスとは異なり、マンハッタンの拠点は既存の映画館の隣にあるため、映画の興奮冷めやらぬ状態で隣の施設に入り、VRゲームで映画の世界にまたどっぷり浸るということも可能だ。

  VRは家庭では普及が遅れている。フェイスブック傘下のオキュラスが手掛けるVRヘッドセット一式は小売価格が1600ドル(約18万円)程度と高いほか、スムーズなゲームの再生にはパワフルなコンピューターが必要になっていること、VRゲームも高くタイトル数が少ないことなどが普及の妨げになってきた。米国で映画館事業が低迷していることもあって、アイマックスはこの状況を商機と捉えた。

  IMAX VRのLA店はオープン後の4カ月に延べ2万5000人超が利用し、週平均で1万5000ドルの売り上げを記録した。100拠点まで増やせば年間売上高約2500万ドルも夢ではないと、アイマックスは試算している。

  ゴールドマン・サックス・グループのアナリストらによると、VR事業の市場全体の売上高は2025年に800億ドルに達する可能性がある。

原題:Virtual Reality Isn’t a Hit at Home, So Imax Tries Arcades(抜粋)

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