日本株反発、為替落ち着きや法企統計、資本効率化-東エレク引っ張る

更新日時
  • 法人企業統計は設備投資が2期連続プラス、伸び率も拡大
  • 東エレクは日経平均寄与度トップ、自社株買いのキヤノンも高い

1日の東京株式相場は反発。為替の落ち着きや法人企業統計での設備投資の伸びが好感され、電機や機械、精密機器など輸出株、電力や倉庫株など幅広く高い。企業の資本効率化期待も広がり、中期経営計画が評価された東京エレクトロン、自社株買いのキヤノンが指数の上げを引っ張った。

  TOPIXの終値は前日比17.77ポイント(1.1%)高の1586.14、日経平均株価は209円46銭(1.1%)高の1万9860円3銭。

  アリアンツ・グローバル・インベスターズ・ジャパンの寺尾和之最高投資責任者は、「シカゴ製造業景況指数が上昇するなど、きょう以降発表される米国の経済指標は警戒しているほど悪くはないのではないか、という観測が出ている」と指摘。日本株は海外景気の影響が大きく、「米景気減速に対する警戒感が強かったが、懸念は行き過ぎていたという見方になり、売られ過ぎ感のあった景気敏感株に買いが入った」と言う。

東証内

Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

  きょうのドル・円は一時1ドル=111円10銭と、5月31日の海外市場で付けた110円40銭台からドル高・円安方向に戻した。前日の日本株終値時点は110円89銭。きょうの時間外取引で、米国の10年債利回りは小幅に上昇した。

  前日発表された5月の米シカゴ製造業景況指数は59.4に上昇、市場予想の57を上回った。前月は58.3。1日の米市場では供給管理協会(ISM)の製造業景況指数、2日には雇用統計など重要統計の公表が相次ぐ。ISM製造業の市場予想は54.7、前回は54.8。ソシエテジェネラル証券の杉原龍馬株式営業部長は、「月末のリバランスを経て投資家が動きやすくなった中、米10年債利回りは月末要因で下げ、テクニカル要因だったのではないかという安心感がある」と話した。

  国内要因では、財務省が朝方発表した法人企業統計が好材料視された。1ー3月期の全産業の設備投資は前年同期比4.5%増と2期連続のプラス、伸び率は4.5%増と前の期の3.8%増から拡大した。経常利益も同26.6%増、前期は16.9%増。みずほ証券投資情報部の三野博且シニアストラテジストは、「国内企業の余剰資金が積み上がる中、資本効率の高まりと収益性の向上両面で日本株にプラス」とみる。

  この日の日本株は小幅高で始まった後、上げ幅を広げ、日経平均は午後の取引で一時237円(1.2%)高の1万9887円まで買われた。日中ベースでは年初来高値を付けた16日以来、半月ぶりの高水準。同指数を引っ張ったのは東エレクとキヤノンで、指数の押し上げ寄与度上位に並んだ。三野氏は、「日本株は相対的に出遅れ感がある中、自社株買いなど資本効率化の動きがあり、待機資金が集中的に振り向けられている」と指摘した。東エレクは前日に中期経営計画を発表、収益成長や配当性向50%めどなどを掲げ、ゴールドマンサックス証券はポジティブと評価した。

  東証1部33業種は電気・ガス、倉庫・運輸、金属製品、陸運、その他金融、不動産、食料品、精密機器、ゴム製品、機械など32業種が上昇。鉱業1業種のみが下落。電力は、みずほ証券の関西電力の目標株価引き上げなどが寄与した。売買代金上位では日本電産やパナソニック、住友不動産、野村証券が投資判断を上げたLINE、JPモルガン証券が判断を上げたコマツが高い。半面、上期営業減益のパーク24が大幅安、野村証が判断を下げたリクルートホールディングスとサイバーエージェントも安い。

  • 東証1部の売買高は17億3830万株、売買代金は2兆4666億円
  • 上昇銘柄数は1620、下落は309
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