ブラジル中銀:利下げペースを維持-新たな政治危機で不透明感

更新日時
  • 政策金利を1ポイント引き下げ10.25%に
  • 新たな政治危機でより積極的な緩和期待は後退

ブラジル中央銀行は5月31日、金融緩和ペースを維持することを決めた。新たな政治危機で国内が動揺する中、今後の利下げが従来ほど積極的にならない可能性も示した。

  イラン・ゴールドファイン総裁率いる政策委員会は政策金利を1ポイント引き下げ10.25%とした。ブルームバーグが調査したエコノミスト調査では、47人中43人が1ポイントの利下げを予想。3人は0.75ポイントの利下げ、1人は 1.25ポイントの利下げを見込んでいた。

  同中銀は決定と同時に発表した声明で、「改革の進展と経済の調整を巡る不確実性が最近高まったため、体系的な金利予想を時宜にかなった形で引き下げることが妨げられ、より不確実になっている」との認識を示し、次回会合では金融緩和ペースを適度に落とすことが「適切になる可能性が高い」と付け加えた。

  ブラジル市場が5月に売り込まれたのは、テメル大統領が汚職スキャンダルに引きずり込まれ、同大統領が掲げる改革課題が議会で行き詰まりかねないことが背景。急速なインフレ率低下を受けて中銀が利下げペースを速めるとの市場の観測に、政治的混乱が水を差した格好だ。中銀は昨年10月以降これまでに政策金利を計4ポイント引き下げている。

  UBSブラジルのチーフエコノミストでブラジル中銀勤務の経歴を持つトニー・ボルポン氏は、声明で「不確実性」という言葉を中銀が繰り返し使った点に言及し、「これは次回の政策委員会で小幅な利下げにとどめる公算が大きいことのシグナルだと結論付けられる。0.75ポイントか、もっと小幅な利下げを示唆している」と述べた。

原題:Brazil Central Bank Keeps Rate Cut Pace as Uncertainty Looms (2)(抜粋)

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