5月31日の海外株式・債券・為替・商品市場

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欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は 次の通り。

◎NY外為:ドル下落、米国債利回り低下や月末のリバランスが影響

  31日のニューヨーク外国為替市場でドルが下落。月末特有のポートフォリオのリバランスに絡んだフローや米国債利回り低下を背景にドルは軟調となった。

  シカゴ製造業景況指数が前月比上昇に訂正されると、ドルは下げ幅を縮小した。ポンドは総選挙を巡る世論調査の結果を手掛かりに荒い値動きとなった。原油と一部商品の下落を受けて資源国通貨は値下がりした。

  ニューヨーク時間午後5時現在、ドルは対円で0.1%下げて1ドル=110円78銭。対ユーロでは0.5%安の1ユーロ=1.1244ドル。

  ユーロは欧州中央銀行(ECB)当局者の発言を背景に上昇した。ラウテンシュレーガーECB理事は景気回復は引き続き底堅く、成長の裾野は拡大を続けていると指摘し、成長へのリスクは均衡が取れているとの見解を示した。さらに「域内の物価上昇圧力は依然として弱く、賃金も同様なのは事実だ」と続けた。

  ECB政策委メンバーのバイトマン独連銀総裁は「現在の景気見通しとリスクバランスの改善は、ECBのフォワードガイダンスを調整するべきなのかどうか、その時期はいつかについて政策委員会で議論が始まることを示唆している」と述べた。

  トレーダーは雇用統計など米国で週内に発表される経済統計にも注目している。米連邦準備制度理事会(FRB)が31日公表した地区連銀経済報告(ベージュブック)によれば、米経済はこの数週間に大部分の地区で「緩慢」ないし「緩やかな」拡大が続いた。ただ一部地区で楽観的な見方が後退したことを示す新たな兆候も見られた。

  労働市場については「引き締まりが続き、大半の地区が広範な職種や地域にわたる人材不足を挙げた」とされた。ただし、「全地区において大半の企業は、緩慢ないし緩やかな賃金の伸びという最近の傾向にほとんど変化はないと指摘した」。多くの企業は「人材不足が最も深刻な分野」で労働者を引き付けるため賃金引き上げを提示していると報告した。

  主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.2%低下した。
原題:Dollar Near Session Lows Amid Mixed Data, Month-End Rebalancing(抜粋)

◎米国株:下落、銀行株安い-JPモルガンのトレーディング減収で

  31日の米株式相場は下落。JPモルガン・チェースがトレーディングの減収を明らかにしたことから銀行株に売りが広がった。

  JPモルガンのマリアン・レーク最高財務責任者(CFO)は、ドイツ銀行がニューヨークで開いた投資家説明会で、第2四半期(4-6月)これまでのトレーディング収入について前年同期比で15%減だったと発言した。

  S&P500種株価指数は前日比0.1%安の2411.80。引けにかけ下げを縮めた。ダウ工業株30種平均は20.82ドル(0.1%)下げて21008.65ドル。両指数とも、月間ベースでは上昇した。

  S&P500種の業種別11指数では金融株指数が0.8%安と最大の下げ。エネルギーも下落した。一方でヘルスケアの指数は0.4%高。このほか生活必需品や公益事業の指数も上昇した。

  シカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティ指数(VIX)は10.4に上昇した。

  ダラス連銀のカプラン総裁はこの日、労働市場のスラックは解消されつつあり、それがゆくゆくインフレを押し上げるとの見解を示した。
原題:U.S. Stocks Pare Monthly Gain as Banks, Crude Slip: Markets Wrap(抜粋)
原題:Banks Fall as JPMorgan, BofA Executives Talk About Lower Rev.(抜粋)
原題:MARKET WRAP: U.S. Equities Little Changed Amid Jump in Volume(抜粋)

◎米国債:ほぼ変わらず、月末要因の買いが支援-終盤に上げ幅縮小

  31日の米国債相場はほぼ横ばい。朝方、月末特有の買いが入って日中高値圏で取引されたが、午後には買いが細り、上げ幅を削った。

  ニューヨーク時間午後4時10分現在、10年債利回りは1ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)下げて2.20%。

  5月のシカゴ製造業景況指数は当初発表で前月から低下とされていたため、米国債を支えた。指数はその後59.4への上昇に訂正されたが、相場への影響はほとんどなかった。この日は銀行株の軟調も強材料となった。ロンドンのトレーダーによると、リアルマネー勢の買いが弱まり、月末買いの影響は引けにかけて薄れた。

  この日は、JPモルガン・チェース、バンク・オブ・アメリカの幹部が4-6月(第2四半期)のトレーディング減収を明らかにしたのをきっかけに、銀行株が下落。株式相場全体も下げたことから、米国債の上げ勢いが増した。

  米連邦準備制度理事会(FRB)31日公表した地区連銀経済報告(ベージュブック)によれば、米経済はこの数週間に大部分の地区で「緩慢」ないし「緩やかな」拡大を続けた。

  ドイツ銀行の世界戦略担当責任者、ビンキー・チャダー氏は、インフレ率の高まりや米金融当局による利上げ、タームプレミアムの上昇を背景に、10年債利回りは年末までに100bpほど上昇して3.25%に達する公算が大きいとの見方を示した。

原題:Subdued Month-End Buying Keeps USTs Marginally Bid Into Close(抜粋)
原題:U.S. Treasuries Are World’s Most Mispriced Asset: DB’s Chadha(抜粋)

◎NY金:反発、ドルの下落やユーロ圏のインフレ減速で

  31日のニューヨーク金先物相場は反発。ドルの下落やユーロ圏のインフレ減速が背景。

  RJOフューチャーズのシニアマーケットストラテジスト、フランク・コリー氏は「ドルの弱さを要因に、市場は上昇している」と指摘。「市場にはあまり活気が見られない」と述べた。

  ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物8月限は前日比0.8%高の1オンス=1275.40ドルで終了。銀先物7月限は0.1%安の17.406ドル。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のプラチナ7月限は1%値上がり、パラジウム9月限は1.7%上昇した
原題:Junior Gold Miners Set for Fourth Monthly Drop on Outlook Angst (抜粋)
Gold Futures Advance as Dollar Slips, Euro-Area Inflation Slows(抜粋)

◎NY原油:大幅続落、米生産が減産延長を台無しにとの懸念で

  31日のニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物が大幅続落。石油輸出国機構(OPEC)を中心とした産油国が減産合意を延長したものの、米原油生産がなかなか減らないために世界的な供給超過は解消されないとの見方が広がっている。

  サウジアラビアのファリハ・エネルギー産業鉱物資源相は減産が奏功しつつあり、世界の在庫水準は2018年初期には過去5年平均に減少すると述べた。この発言が伝わった後、原油は下げ渋る展開となった。

  エネルギー関連の商品に重点を置くヘッジファンド、アゲイン・キャピタル(ニューヨーク)のパートナー、ジョン・キルダフ氏はリビア増産の報にマーケットは即座に反応したと指摘した上で、「努力を続けるとのコメントがサウジとロシアから競うように出たことが」市場の反応を和らげたと発言。「口先介入が効くこともある」と続けた。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物7月限は前日比1.34ドル(2.70%)安い1バレル=48.32ドルで終了。ロンドンICEの北海ブレント7月限は1.53ドル(2.6%)下げて50.31ドル。
原題:Oil Falls Amid Doubts OPEC Curbs Will Counter Shale Production(抜粋)

◎欧州株:ストックス600、5営業日続落-銀行株と鉱業株に売り

  31日の欧州株式相場は5営業日続落。銀行株と鉱業株が下げたほか、原油安を背景に石油・ガス株も売られた。

  指標のストックス欧州600指数は前日比0.1%安の389.99で引けた。一時は0.5%上げていた。5営業日の下落率は合計で0.6%に達した。

  銀行株は0.8%下落。JPモルガン・チェースが4-6月のトレーディング収入が減収となりそうだと明らかにしたことが売り材料。米住宅関連の指標が予想を下回ったことも、市場心理を圧迫した。

  ストックス600指数の業種別指数の中で鉱業株指数が2.1%安と、最もきつい値下がりだった。鉄鉱石価格が急落した。石油・ガス株はこの日も下げ、下値を拡大した。

  銀行株の下げは5日目で、4月半ば以降で最長の下げ局面となった。
原題:Europe Stocks Drop Fifth Day as Banks, Commodity Producers Fall(抜粋)

◎欧州債:独10年債、ほぼ変わらず-インフレ率の大幅低下で下げ埋める

  31日の欧州債市場では、ドイツ10年債がほぼ変わらず。5月のユーロ圏インフレ率が予想以上に低下したことを受け、一時の下げを埋める展開となった。

  ポルトガル国債は上昇し、10年物利回りは低下。銀行団を通じた起債に関する臆測が弱まったことが背景にある。
原題:Bunds Steady Post-Inflation Data; End-of-Day Curves, Spreads(抜粋)

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