犬猿の仲のクシュナー父と伯父、「トランプ・カード」をビジネスに利用

  • 大統領やジャレッド氏画像を無断使用、中国の投資家向けイベントで
  • 「NJ不動産業界のカインとアベル」、販促手法で共通点

チャールズとマレーのクシュナー兄弟は「ニュージャージー不動産業界のカインとアベル」と呼ばれる。自ら率いる不動産会社を通じ、10年以上も公にいがみ合いを続けているからだ。この兄弟には現時点で1つだけ共通点がある。いずれも中国人投資家に売り込もうとするプロジェクトを抱え、いずれも「トランプ・カード」を切っていることだ。

マレー・クシュナー氏

Photographer: Rommel Demano/BFA.com

  このチャールズ氏が、トランプ大統領の娘婿で大統領上級顧問を務めるジャレッド・クシュナー氏の父親だ。チャールズ氏とマレー氏の確執は詐欺疑惑や訴訟合戦、復讐(ふくしゅう)劇などを生み、チャールズ氏が収監される事態にもなった。

  だが今月初め、マレー氏の不動産開発会社KREグループが中国で開催した投資家説明会では、ジャレッド氏や妻のイバンカ氏、さらにトランプ大統領のイメージ画像までもが販売促進用に使用された。

  これまで伝えられていないこの説明会のプレゼンテーションでは、「トランプ氏娘婿のクシュナーと手を取り合って」とうたわれ、同社が開発するタワーマンションに50万ドル(約5500万円)投資すれば、米国での居住権が得られるEB-5ビザの申請適格になると宣伝された。

  KRE、そしてチャールズ氏のクシュナー・カンパニーによると、ジャレッド氏もトランプ大統領もこのタワー・マンション開発には全く関わっていない。チャールズ氏はこれを不服として、弁護士を通じてKREとそのパートナーに書簡で抗議したという。

KREグループが中国で開催した投資家向け説明会で使用した写真付き資料

Source: Noah

  ただ、ジャレッド氏がホワイトハウスに入るまで父とともに経営していたクシュナー・カンパニーもその少し前、やはり中国人投資家に不動産を売り込む説明会でジャレッド、イバンカの両氏、トランプ大統領の写真を使用したとして非難を浴びていた。この説明会でも同様にEB-5ビザに関する言及があった。EB-5ビザは遅れた地域の開発や雇用促進のため外資を呼び込む目的で設定されたが、富裕な外国人に不動産を売り込む手段になった証拠があるとして、議会の一部からは適用の厳格化または廃止を求める声が上がっている。

原題:Kushners Feud as Rival Clan Members Use White House Trump Link(抜粋)

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