ユーロ圏:5月のインフレ率1.4%、予想下回る-ECB会合を控え

  • 4月のユーロ圏失業率は9.3%、2009年3月以来の低水準
  • ECBは6月8日にタリンで定例政策委員会を開く

ユーロ圏では5月にインフレが予想以上に減速した。金融緩和の出口に向かうのは時期尚早と話す欧州中央銀行(ECB)当局者の論理を後押しする格好となった。

  欧州連合(EU)統計局(ユーロスタット)が31日発表した5月のユーロ圏消費者物価指数(CPI)速報値は前年同月比1.4%上昇。4月の1.9%から減速し、エコノミスト予想の1.5%も下回った。食料やエネルギーなど価格変動の大きな項目を除いたコアインフレ率は0.9%と、これも予想に届かなかった。

  ユーロスタットが同日発表した4月のユーロ圏失業率は9.3%に低下し、2009年3月以来の低水準を付けた。

  ECBのドラギ総裁は、6月8日にエストニアの首都タリンで開かれる次回の政策委員会会合で最近の景気の進展を認める以上のメッセージが打ち出されるとの期待を鎮めようと努めている。政策委の一部から上がるより決定的な措置を求める声を抑え、ECBは辛抱を続ける必要があるとの姿勢を打ち出したいドラギ総裁にとって、物価動向が依然弱いと実証されたことは追い風になる。

  ABNアムロ銀行(アムステルダム)のエコノミスト、ニック・コーニス氏は「予想を下回るインフレ率で、ドラギ総裁は出口戦略が遅々としたものになり得ると主張しやすくなるだろう」と指摘。一方で、「市場に先走らせることなく出口政策の議論の機運を維持していく必要がある。これは極めて微妙なバランスが要求される作業だ」と語った。

原題:Euro-Area Inflation Slows More Than Forecast Before ECB Meeting(抜粋)

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