債券市場では先物相場が上昇。この日に実施された10年債入札は最低落札価格が市場予想をやや上回ったことで買い安心感が広がり、長期ゾーンは底堅く推移した。半面、月末の年限長期化の買い需要が一巡した超長期ゾーンには売り圧力が掛かり、相場全体の重しとなった。

  1日の長期国債先物市場で中心限月6月物は前日比横ばいの150円67銭で取引を開始。午後の10年入札結果発表後には上げ幅を拡大し、一時150円73銭まで上昇した。取引終了にかけて上値が重くなり、結局は2銭高の150円69銭で引けた。

  岡三証券の鈴木誠債券シニアストラテジストは、「10年債入札は、応札倍率が下がったものの、すぐにオペに入れられないという事情があった可能性がある」とし、「ほぼ市場実勢で決まり、無難な結果だった」と指摘。「利回りが上がれば押し目買いに動く人は多いが、金利低下余地もそれほどない中で、積極的には買えない」と言う。

  現物債市場で長期金利の指標となる10年物国債の346回債利回りは、日本相互証券が公表した前日午後3時時点の参照値から横ばいの0.04%で推移している。

  一方、超長期債が安い。新発20年物の160回債利回りは1.5ベーシスポイント(bp)高い0.575%、新発30年物54回債利回りは2bp高い0.815%、新発40年物の10回債利回りは2.5bp高い0.975%まで売られている。

  岡三証の鈴木氏は、超長期債の軟調推移について、「きのうまで年金などの買いがあったが、それがなくなった。積極的な買いがない中で、来週は30年債の入札があり、入札にらみの相場になっている」と説明した。

10年債入札

  財務省が実施した10年利付国債入札は、最低落札価格が100円46銭と、市場予想の100円45銭を上回った。投資家需要の強弱を反映する応札倍率は3.64倍と、前回の3.76倍から低下。小さければ好調を示すテール(最低と平均落札価格の差)は2銭と前回から拡大した。

過去の10年債入札の結果はこちらをご覧ください。

  SMBC日興証券の竹山聡一金利ストラテジストは、「きょう入札があった347回債が日銀による国債買い入れの対象になるまでオペが3回あるので、346回債の需給は改善しやすい半面、347回債はそれについていかない可能性がある」とみる。

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