ボーナスよりCoCo利払い優先、EU加盟国の多くが断念望む-報告

  • AT1債のクーポン支払いを優先する欧州委の提案に多くの国が反対
  • EU加盟国は欧州委の改正案について幾つもの修正を強く求めている

欧州連合(EU)の行政執行機関である欧州委員会が提示したEU銀行法の改正案は、偶発転換社債(通称CoCo)など「その他ティア1債」(AT1債)の保有者が、クーポンの支払いを優先的に受けることができる権利を認める内容だったが、優先権が失われる可能性が出てきた。

  欧州委は昨年11月の段階で、苦境に陥り資本バッファーの立て直しが必要な銀行に対し、AT1債のクーポン支払いを停止する前にバンカーのボーナスや株式配当を制限するよう義務付ける提案を行った。しかし、この案を断念することを大部分の加盟国が望んでいることが、EU現議長国マルタがたたき台として準備した報告書で明らかになった。

  法定最低水準からの上積みを求める個別行の資本要件ルールに関する欧州委の改正案について、EU加盟各国は幾つもの修正を強く求めており、これらの主張が通れば、全体として欧州委が想定したよりも銀行への対応で監督当局の裁量余地が広がることになる。

  みずほインターナショナルのクレジットアナリスト、ロジャー・フランシス氏は「債券の複雑な条件について、欧州の監督当局はあらゆる種類の問題を抱えていたが、お手上げだと降参し、『ノー』と首を横に振ったように見える」と指摘した。

原題:CoCo Investors May Lose Payout Priority as EU Revamps Laws (1)(抜粋)

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