設備投資は2期連続プラス、市場予想上回る-1~3月期

更新日時
  • 設備投資額は前年同期比4.5%増の14兆2901億円-予想は4%増
  • けん引役は非製造業、背景に人手や設備の不足-農林中金の南氏

財務省が1日発表した法人企業統計によると、1ー3月期の全産業(金融・保険を除く)の設備投資は、前年同期比で2期連続のプラスとなった。市場予想を上回った。

キーポイント

  • 設備投資額は前年同期比4.5%増の14兆2901億円(ブルームバーグ調査の予想中央値は4%増)-前期は3.8%増
  • 国内総生産(GDP)改定値に反映されるソフトウエア除く設備投資は同5.2%増(予想は4.1%増)-前期は3.3%増
  • 全産業の売上高は同5.6%増の350兆6366億円-前期は2%増
  • 全産業の経常利益は同26.6%増の20兆1314億円-前期は16.9%増

背景

  好調な輸出を背景に生産は増加傾向にあり、5月31日に発表された4月の鉱工業生産指数は前月比で2カ月ぶりに上昇した。経済産業省の発表によると、指数値103.8はリーマンショックで生産が落ち込む前の2008年10月以来の高値だった。一方、5月の生産は自動車の減産に伴い低下する見込み。

  政府は5月の月例経済報告で、「持ち直しの動きがみられる」とした設備投資の基調判断を維持した。企業収益の改善を背景に、先行きも「増加していくことが期待される」という見方だ。同月発表の1-3月期の実質国内総生産(GDP、速報値)は前期比0.5%増(年率2.2%増)で、設備投資は同0.2%増だった。

エコノミストの見方

  • 農林中金総合研究所主席研究員の南武志氏は電話取材で、好調な設備投資のけん引役は非製造業という見方を示し、背景に人手や設備の不足があると指摘した。売上高や経常利益も好調に推移しているため、2020年の東京五輪を控え、設備投資意欲が旺盛になっているという。今後は省力化が設備投資の中心となり、「生産性が上がるように変わってくる」と述べた。
  • 東海東京調査センターの武藤弘明チーフエコノミストは、トランプ米大統領の当選以降、世界経済が加速しており、円安も追い風となって、「企業の収益環境は良くなってきている」と分析。設備の維持・更新や省力化のための投資が始まっているという見方を示した。当面は設備投資は増加基調で推移し、日本経済も「潜在成長力を超える成長となるだろう」と述べた。

詳細

  • 設備投資額は過去4番目の水準-新型車や石油精製設備の能力増強、建設も堅調と財務省
  • 製造業は前年同期比1.0%増の4兆7152億円、非製造業は同6.3%増の9兆5749億円
  • 製造業では輸送用機械、石油・石炭、化学、非製造業では建設業、不動産業、卸売業、小売業で増加
  • 経常利益は過去3番目、1~3月期で過去最高-新型車投入効果やスマートフォン部品好調が背景と財務省
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