ドル・円は111円前後、米雇用統計待ち-ポンドは選挙リスクで下落

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  • 仲値にかけた上昇続き一時111円23銭、その後失速
  • ファンダメンタルズ面からドル・円は上方向も動きづらい-メリル

東京外国為替市場でドル・円相場は1ドル=111円前後で推移。米雇用統計など重要指標を週末に控える中で、ややドル買い・円売りが優勢も、積極的な取引に乏しい展開となっている。ポンドは来週に英総選挙を控えて、与党保守党が過半数を下回る可能性が懸念されて売りが先行した。

  31日午後4時5分現在、ドル・円は前日比0.1%高の110円99銭。110円台後半で東京市場を迎えた後、仲値にかけて上昇し、そのまま111円23銭まで上値を伸ばしたが、その後失速した。ポンド・ドルは1ポンド=1.28ドル台後半から1.27ドル台後半まで下落。NZドル・ドルは一時1NZドル=0.7118ドルまで上昇、3月2日以来の水準までNZドル高に振れる場面が見られた。

  メリルリンチ日本証券の山田修輔チーフFX/株式ストラテジストはドル・円について、「ドルに対する動きの中で、上昇要因としては金融政策の引き締めがある一方、下方向はインフレ鈍化や米政治リスクに挟まれている」と指摘。「中期的には米ファンダメンタルズの面からドル・円は上方向をみているが、少なくとも米雇用統計前は動きづらい状態が続きそうだ」と話す。

  米連邦準備制度理事会(FRB)のブレイナード理事は30日の講演で、「近くフェデラルファンド(FF)金利を調整し、バランスシートの縮小を開始するのが適切となる可能性が高い」というのが自身の予想のベースラインとした。一方で、「軟調なインフレデータが根強く続くのは憂慮すべき状況であり、そうした場合、私としては最終的に政策の適切な道筋を見直すことになる可能性がある」と述べた。

  前日発表された米経済指標では4月の個人消費支出は市場予想通り前月比0.4%増となったものの、個人消費支出の物価デフレーターは前年比ベースで前月から伸びが鈍化。上田ハーローの小野直人ストラテジストは「足元のファンダメンタルズからは米経済が4ー6月期に持ち直す期待は高いものの、インフレ加速が鈍い状況が続けば今後の利上げスピードが鈍化する可能性」があると指摘する。

  ポンドは早朝に対ドル、対円で一時0.5%下落。英紙タイムズに掲載されたユーガブ世論調査で、来月8日実施の英総選挙で与党の保守党が過半数に16議席届かない可能性が示されたことを受けて、売りが先行した。日中は下げ渋る展開となったが、午後は再び上値が重くなり、対ドルでは朝方付けた安値を下回り、一時1.2788ドルを付けている。NZドルは対ドルで一時約3カ月ぶりの高値まで上昇。5月の企業景況感が改善されたことや5月の中国製造業PMIが市場予想を上回ったことが材料視された。

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