5月30日の海外株式・債券・為替・商品市場

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欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は 次の通り。

◎NY外為:ユーロが対ドルで上昇、ECB金融政策の見方に変化

  30日のニューヨーク外国為替市場でユーロが対ドルで上昇。一時、1ユーロ=1.1200ドルを上回った。ユーロ圏金融政策を巡りトレーダーはユーロの均衡水準を見極めようとした。

  主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は小幅低下。石油や商品価格の下落を背景に資源国通貨に対するドルの値上がりが同指数の下げを抑制した。

  ニューヨーク時間午後5時現在、ドルは対円で0.4%下げて1ドル=110円85銭。対ユーロでは0.2%安の1ユーロ=1.1186ドル。

  月末のポートフォリオのリバランスに加え、米雇用統計(6月2日発表)を含む週内発表の大型統計を控えてトレーダーは慎重に動いた。

  米連邦準備制度理事会(FRB)のブレイナード理事はニューヨークで講演。事前に配布された原稿によれば、「近くフェデラルファンド(FF)金利を調整し、バランスシートの縮小を開始するのが適切となる可能性が高い」というのが自身の予想のベースラインだと説明した。

  欧州中央銀行(ECB)当局者が6月8日の会合後に発表する声明から下振れリスクについて触れた部分を削除し、リスクは「おおむね均衡化している」と表明する準備があるとロイター通信が報じた。これでユーロが買われた。

  これより先、ユーロは約1週間ぶり安値に下げる場面もあった。ドイツで5月のインフレ率が鈍化し、ドラギECB総裁が29日示した慎重な見方を裏付ける形となったことが背景だ。

  米国債の利回り低下もこの日のドルにとって弱材料だった。米国債は朝方に一連の経済指標を消化する展開で小動きだったが、午後の取引でじりじり上げ幅を拡大した。
原題:Euro Gains Amid Shifting ECB Sentiment While Dollar Defensive(抜粋)
USTs Grind Higher as Positioning, Real Money Buying Underpins(抜粋)

◎米国株:S&P500種が8日ぶり反落-原油下落でエネルギー株が安い

  30日の米株式相場は小幅安。前週末に過去最高値を更新していたS&P500種株価指数は8営業日ぶりに下げた。この日は原油相場の下落に反応して資源銘柄に広く売りが出たが、経済指標で個人消費の伸びが示されたことから株価指数の下げは限定的だった。

  S&P500種株価指数は前営業日比0.1%安の2412.91。ダウ工業株30種平均は50.81ドル(0.2%)下げて21029.47ドル。

  米商務省の発表によると、4月の個人消費支出(PCE)は前月比0.4%増。ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想の中央値と一致した。これは昨年12月以来の大幅な伸び。前月は0.3%増だった。

  セントルイス連銀総裁のブラード総裁は30日、米政府は株価を押し上げた政策期待を実現する必要があると述べた。一方、米連邦準備制度理事会(FRB)のブレイナード理事は、軟調なインフレ環境が長期化した場合に自分は金融政策の今後の道筋を見直す可能性があるとの見解を示した。連邦公開市場委員会(FOMC)は2週間後の6月13-14日に定例会合を開催する。

  この日はテクノロジー銘柄の比重が高いナスダック100指数が上昇。これで8営業日続伸となり、過去最高値を更新。アマゾン・ドット・コムは一時1000ドルを超える場面があった。同社株が1000ドル台に上昇するのは初めて。
原題:U.S. Stocks Slip From Records, Treasuries Advance: Markets Wrap(抜粋)
原題:U.S. Consumer Spending Signals Second-Quarter Rebound On Track(抜粋)

◎米国債:上昇、月末のポジション調整や海外のリアルマネーが支え

  30日の米国債相場は上昇。朝方は一連の経済指標を消化する展開で小動きだったが、午後の取引でじりじり上げ幅を拡大した。月末を控えて海外のリアルマネーが10年債や30年債に買いを入れたほか、ポジション調整に伴うショートカバーも米国債を支えた。

  ニューヨーク時間午後5時現在、10年債利回りは4ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)下げて2.21%。

  朝方発表の米経済指標は相場でほとんど材料視されなかった。商務省が発表した4月の米個人所得が前月比0.4%増で市場予想に一致。民間調査機関コンファレンスボードの5月の消費者信頼感指数は市場予想を小幅に下回った。

  米連邦準備制度理事会(FRB)のブレイナード理事は講演で、軟調なインフレ環境が長期化した場合に自分は金融政策の今後の道筋を見直す可能性があるとの見解を示した。また、経済が深刻な悪影響による衝撃に直面するような事態になれば、再投資縮小過程の変更が必要になってくるとも述べた。

  複数の投資銀行系ストラテジストは、次回の米連邦公開市場委員会(FOMC)を2週間後に控え、米国債市場では金融当局のバランスシート縮小方針と金融政策が焦点になっていると指摘した。

  この日の投資適格級の社債発行では、eベイを含む3社が総額32億ドルを起債するにとどまり、米国債相場に与える影響は限定的だった。
原題:USTs Grind Higher as Positioning, Real Money Buying Underpins(抜粋)
原題:U.S. Stocks Slip From Records, Treasuries Advance: Markets Wrap(抜粋)

◎NY金:3営業日ぶり下落、米個人消費支出と個人所得が増加

  30日のニューヨーク金先物相場は反落。

  ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物8月限は前営業日比0.4%安の1オンス=1265.70ドルで終了。4月米個人消費支出:前月比0.4%増、第2四半期の持ち直しを示唆。

  「市場では小幅な調整が進んでいる」-RJOフューチャーズ(シカゴ)のシニア商品ストラテジスト、フィル・ストライブル氏。経済指標は「支援材料にならなかった」。

  銀先物は上昇。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のプラチナは下落、パラジウムは3営業日続伸。
原題:Gold Drops 1st Time in 3 Days as U.S. Spending, Incomes Advance(抜粋)

◎NY原油:小反落、50ドル未満-OPEC減産延長の効果待ち

  30日のニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物が小反落。1バレル=50ドルの水準を割り込んで取引された。石油輸出国機構(OPEC)の主導で先週決定した減産延長について、市場は具体的な効果が表面化するのを待っている。

  トロント・ドミニオン銀行の商品ストラテジスト、バート・メレク氏は電話インタビューで「市場ではもっと大幅な削減になるとの期待があった」と指摘。「新たに数カ国が合意に加わるとの臆測も流れていた。また2018年以降に合意が延長されると願う声も聞かれた」と述べた。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物7月限は前営業日比14セント(0.28%)安い1バレル=49.66ドルで終了。前日はメモリアルデーの祝日だったため、決済はこの日に持ち越された。ロンドンICEの北海ブレント7月限は45セント下げて51.84ドル。
原題:Oil Lingers Below $50 as Market Seeks Sign OPEC Cuts Are Working(抜粋)

◎欧州株:ストックス600、4日続落-銀行株が安い、国債利回り低下で

  30日の欧州株式相場は下落。指標のストックス欧州600指数は4営業日続落し、リスク意欲が弱まっている兆候が強まった。債券利回り低下に追随して銀行株が下げた。

  ストックス600指数は前日比0.2%安の390.50で終了した。欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁が29日の議会証言でハト派的な発言を続け、次回の政策会合でテーパリングに関する手掛かりを与えるとの観測が後退。これで銀行株を中心に売りが優勢となり、ユーロも下げた。5月のユーロ圏景況感指数が今年初めて低下したことも地合いを悪化させた。

  ストックス600指数が月初来の上げ幅を削る一方、英FTSE100指数はこの日下げたものの、ポンドが再び下げに転じたことを一因に比較的堅調に推移している。

  JPモルガン・チェースのストラテジストらはリポートで、英国株は配当利回りが高く、ディフェンシブ相場を体現化していると指摘。経済指標が軟化する恐れがあり債券利回りがレンジ内で動く環境にあっては、相対的に良好なパフォーマンスを生むはずだと分析した。

  個別銘柄では、英ブリティッシュ・エアウェイズの親会社IAGが1.4%安と、ここ2週間余りで最大の値下がり。システム障害のため同国の3連休中に欠航が相次いだことが嫌気された。
原題:European Stocks Decline as Bank Shares Slide With Bond Yields(抜粋)

◎欧州債:ドイツ国債、下げを埋める-中核国債も総じて変わらず

  30日の欧州債市場ではドイツ国債先物が一時の下げを解消した。他の中核国債も総じて変わらず。前日売りを浴びたイタリア国債は安定化した。

  中核国債の取引は活況。流動性が戻り、相場を押し上げた前日の動きが逆回転を始めた。ドイツ国債のASWスプレッド縮小に伴い、最近の動きが後退し、利回り曲線がスティープ化し。ドイツ国債先物は一時下げた。ECB当局者が6月8日の会合後に発表する声明から下振れリスクについて触れた部分を削除し、リスクは「おおむね均衡化している」と表明する準備があるとロイター通信が報じた。これでユーロが買われたことが背景にある。

  このガイダンス変更は広く見込まれていることや、ドイツのインフレ率が予想を下回ったことから下げをすぐに埋めた。
原題:Bunds Steady in Quiet Session; End-of-Day Curves, Spreads(抜粋)

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