仮想通貨ビットコインの驚異的値上がりで強気派はますます自信を深めているが、こんな速いペースがあるはずはないと懐疑派は指摘する。

  過去2カ月の100%を超える値上がりについて弱気派は、価格が短期間で5倍に上昇し初めて1000ドルを超えた2013年11月の状況を振り返り、不気味なほど似ていると言う。当時、翌年2月のバレンタインデーまでに価格は半減し、その後の2年の大半は500ドルを下回って推移した。

  それから今回の急上昇が起きた。2カ月で1400ドル余り値上がりした。先週の高値では、ビットコイン1枚が金2オンス相当となった。熱烈な支持者はビットコインを支えるブロックチェーンの技術が主流として受け入れられていると指摘する。

  だが、天井を付けた兆候が見られるとの警告も聞かれる。今月25日、ビットコインは300ドル余り値上がりして最高値を更新したが、すぐに反転し前日比ほぼ変わらずで取引を終えた。600ドルの「行って来い」は1日当たりでは過去最大の変動。翌日は8%値下がりし、30日のアジア時間では2253ドル前後で推移している。弱気派には、このボラティリティーの大きさは価値保存の手段としてビットコインが信用できない資産である状況を映す。

  このほか、世界各地を今月襲った「ランサム(身代金)ウエア」と呼ばれるサイバー攻撃でビットコインの支払いが要求されるなど、匿名性の強いビットコインの安全性を巡って懸念があるほか、決済に時間がかかり過ぎる問題を解決するため必要なブロックチェーン更新が進まない問題もある。

  また、ビットコイン熱で仮想通貨全体の勢力図に目が行かない現状もある。ビットコインの仮想通貨市場に占めるシェアは、競合通貨の登場で縮小している。ウォールストリート・ブロックチェーン・アライアンスのロン・クアランタ会長によると、ライバルの数は700とみられる。26日時点でのビットコインのシェアは50%前後と、2月の約85%から低下。コインマーケッツ・ドットコム集計データが示した。ライバルの一つ、イーサリアムのシェアは約20%に拡大した。

  さらに、一般社会ではビットコインはあまり知られておらず、当局の多くもそうした状態のため、規制が難しい。17世紀にオランダで起きたチューリップ・バブルでも1990年代遅くのインターネット・バブルでも、相場は自律調整することを歴史は示している。このところのビットコイン急騰を踏まえ、今回は違うと確信するのは難しいとの指摘が一部から聞こえる。

原題:Bitcoin’s Rapid Surge Raises Reasons to Question Latest Frenzy(抜粋)

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