29日の日本株市場で、株価変動材料のあった銘柄の終値は次の通り。

  エイチ・アイ・エス(9603):前週末比14%高の3200円。2016年11月-17年4月期営業利益は前年同期比27%減の62億4600万円だったと26日に発表した。野村証券は、九州関連2事業が苦しんだものの、旅行事業が回復、不採算事業の整理も進んだと分析。ホテル事業が舞浜の「変なホテル」の開業費用をこなして前年同期比増益を確保したことを捉え、少しずつでも新規事業の業績貢献が具体的に見え始めたのは明るい兆しと評価した。目標株価を3400円から3600円に引き上げ。このほか、発行済み株式総数の5.82%、100億円を上限に自社株買いを実施することも好感された。

  日本電気硝子(5214):2.9%高の774円。米塗料大手PPGインダストリーズから米国のガラス繊維事業を約600億円で買収すると26日に発表。アドバンスト・リサーチの黒澤真アナリストは、「米国第一主義を掲げるトランプ政権に対応するためには米国の拠点が必要だった。今回の買収でグローバル体制が整うため、もともと利益率の高いガラス繊維事業がさらに伸びる」と評価。液晶用ガラス基板事業の不透明さを吸収できる見通しとも述べた。大和証券はガラス繊維事業の好調などを理由に26日付で目標株価を720円から820円に引き上げ。

  鉄鋼:新日鉄住金(5401)が3.3%安の2387円、JFEホールディングス(5411)が2.8%安の1832円、神戸製鋼所(5406)が2.6%安の1021円など。ジェフリーズ証券は26日付英文リポートで、商品市況や海外の鉄鋼市場が大きく変動する中、マージンの低下を回避できないと指摘、新日鉄住金の投資判断を「買い」から「ホールド」に、目標株価を2990円から2400円に引き下げた。 JFEHDの目標株価も2100円から1750円に変更。

  大日本住友製薬(4506):4.1%安の1673円。米国子会社サノビオン・ファーマシューティカルズは26日、慢性閉塞性肺疾患(COPD)の長期維持療法として米食品医薬品局(FDA)に提出した「SUN-101」(グリコピロニウム臭化物)の新薬承認申請について、現状では承認できないことを伝える審査完了通知をFDAから受け取ったと発表した。モルガン・スタンレーMUFG証券は、同薬は5月29日にFDA認可を得るというのがコンセンサスだったため、今回の遅延は意外と指摘した。

  クレハ(4023):5.6%高の5630円。東海東京調査センターは26日付で投資判断を「中立」から「アウトパフォーム」に引き上げた。目標株価は8280円。事業構造の改革はおおむね終了し、今後は営業利益で二桁成長が期待できると評価。シェールオイル掘削用PGA樹脂をはじめ、車載用リチウムイオン電池で高いシェアを持つPVDF樹脂など機能商品で今後数年は投資回収時期になる可能性が高まったとみている。

  クレスコ(4674):8.5%高の3915円。大和証券は26日付で目標株価を2750円から4000円に引き上げた。投資判断は「2(アウトパフォーム)」を継続。増収効果と不採算解消で二桁営業増益に復帰すると予想。18年3月期の営業利益は前期比15%増の31億2000万円と、会社計画の30億円を上回ると見込んだ。

  テレビ大手:日本テレビホールディングス(9404)が2.8%安の1763円、フジ・メディア・ホールディングス(4676)が3.6%安の1509円など。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は26日付で、17-18年のテレビ広告市場の予想を微増基調から微減基調に変更。日テレHDの投資判断を「オーバーウエート」から「中立」に、目標株価を2300円から2090円に引き下げた。フジメHDについては目標株価を1430円から1380円に引き下げ、投資判断は「中立」で継続。

  全国保証(7164):2.9%安の4545円。東海東京調査センターは26日付で投資判断を「アウトパフォーム」から「中立」に、目標株価を4730円から4600円に引き下げた。18年3月期は日本銀行のマイナス金利政策導入の恩恵が一巡すると分析。住宅需要鈍化や与信関係費用の増加などで増益率は小幅になると予想した。同調査センターによる今期経常利益予想は前期比6.4%増の309億円。

  M&Aキャピタルパートナーズ(6080):5.9%安の5280円。公募増資などで最大41億円を調達すると26日に発表した。一連のファイナンス後の発行済み株式総数は現状比5.6%増えるため、1株当たり価値の希薄化などが懸念された。

  GMOクラウド(3788):16%高の3850円。インターネットシステムの自動運用サービスなどを手掛けるJIG-SAW(3914)とIoT(モノのインターネット化)サービスの共同開発・連携で協業すると26日に発表。同社が提供する「IoTの窓口」にジグソーの自動監視システム「puzzle」などを活用したデバイスマネジメントサービスの検証や新規IoTデバイスの共同開発を行っていくという。

  いい生活(3796):80円(23%)高の421円ストップ高。仮想現実(VR)コンテンツに特化したVR技術のトップランナー企業であるナーブ社と業務提携契約を締結したと29日正午に発表した。ナーブ社の不動産会社向け「VR内見」などのソリューションといい生活のマーケティングノウハウを活用し、不動産会社に販売していく方針。

  リミックスポイント(3825):100円(18%)高の643円ストップ高。同社子会社で仮想通貨「ビットコイン」の取引所を運営するビットポイントジャパンは、国内大手コンビニチェーンとビットコイン決済の導入に向けて協議している。ビットポイントの小田玄紀社長(リミックス社長も兼任)はブルームバーグのインタビューで「現在すでに大手コンビニと協議中で、早くて年末、多分来年には内容を発表できる」と話した。  

  パレモ(2778):2.2%高の277円。5月度の既存店売上高は前年同月比5.9%増だったと26日に発表、刺しゅうのブラウスやワイドパンツなどが好調だった。

  東芝(6502):1.5%高の262.3円。東芝メモリの買収を巡り、米半導体大手のブロードコムが買収後の設備投資などを含め4兆円を超える資金を準備していると29日付の日刊工業新聞が報道した。金融機関から約1兆5000億円の融資枠を確保、米ファンドのシルバーレイク・パートナーズなどから買収後の投資資金として数千億円を調達するという。

  平田機工(6258):7.3%安の1万400円。公募による自己株式の処分と株式売り出しを実施すると26日に発表。需給悪化などが警戒された。一方、6月15日付でジャスダック市場から東証1部か2部に市場変更することも発表した。

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