アジアでナンバーワンのレストランが閉店へ-シェフは日本進出を計画

バンコクにあるインド料理レストラン「ガガン」を予約するのは、これまでもずっと難しかった。

  同店が「アジアのベストレストラン50」で3年連続でトップに選ばれた今、予約待ちの時間が4カ月になることも珍しくない。毎日店に殺到する約500件の予約申し込みに対応するためだけに4人のチームが採用されたほどだ。また、ミシュランの星獲得も視野に入っているかもしれない。

バンコクの「ガガン」

Photographer: Brent Lewin

  しかし、シェフのガガン・アナンド氏(39)がこれに対して下した決断は、同店を閉店することだった。「すべてのレストランの寿命は10年だ」と同氏は話す。

  アナンド氏は2010年にオープンした自身の店を20年に閉店する計画だ。ゴードン・ラムゼイ氏やウルフギャング・パック氏のように著名シェフが自身の店の成功を基に世界的なグルメ帝国を築く時代の中で、この決断は極めて異例だ。

ヨーグルト・エクスプロージョンを準備するアナンド氏

Photographer: Brent Lewin

  ガガンは12月に発刊予定のバンコク版ミシュランガイドに掲載されるのが確実だとみられている。それでも、アナンド氏はレストランの賞味期限説を信じている。同氏は自らを一度開封したらいずれは気が抜けてしまうシャンパンのボトルに例えた。

  アナンド氏が手本としているのは、かつて修行したスペインのレストラン「エル・ブリ」の先輩たちだ。同店はまだ人気絶頂だった11年に閉店した。同店は「世界のベストレストラン50」で5回首位を獲得している。宣伝を目的に始まった同ランキングは、グルメ界のアカデミー賞のようなイベントとなっている。ガガンは今年の同ランキングで7位だった。 

「ガガン」関連のさまざまシーン

Photographer: Brent Lewin

  アナンド氏が次に進出を狙っているのは日本で、新しいレストランを数軒オープンしたいと考えている。「ラ・メゾン・ドゥラ・ナチュール・ゴウ(La Maison de La Nature Goh)」のシェフ、福山剛氏をパートナーとして、「ゴウガン」という小さなレストランをオープンする計画だ。アナンド氏は1人当たりの価格を1万5000円に抑えたいと考えている。

ガガンの料理の一品

Photographer: Brent Lewin

  また、今後数年かけて「ラー」と「ソル」というレストラン2軒をオープンする予定。ラーは日本・インド融合スタイルの居酒屋となり、ベーカリー・デザートレストランのソルは19年に建設される見通しだ。

原題:Why the Best Restaurant in Asia Is Shutting Down(抜粋)

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