シトロン氏のディスカバリー、年初来マイナス12%-ブラジル不安響く

  • ヘッジファンドのディスカバリー、ブラジル株・通貨の保有縮小
  • シトロン氏はブラジルの金利低下観測を維持-関係者

ロバート・シトロン氏率いるマクロヘッジファンド、ディスカバリー・キャピタル・マネジメントは、ブラジル資産価格の先週の急落と米国株安で大幅な損失に見舞われた。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。

  非公開情報だとして匿名を条件に語った同関係者によれば、旗艦ファンドは5月に入って3週間でマイナス約6%のリターンを記録、年初来ではマイナス12%に沈んだ。同社の社外広報担当、パトリック・クリフォード氏はコメントを控えた。同社の運用資産は約70億ドル(約7800億円)。

  ブラジル市場は先週、前大統領弾劾を指揮した議員への口止め料の支払いをテメル大統領が承認した疑惑が伝わり、大きく揺れた。指標の株価指数はそれ以降、ドル建てベースで約11%下げ、通貨レアルは4%下落。現地通貨建て債券は8%余り値下がりした。

  トレーダーの間では今月の金融政策委員会について、疑惑浮上前よりも小幅な利下げが予想されている。米格付け会社S&Pグローバル・レーティングはブラジルの政治混迷で財政改革が行き詰まるリスクがあるとして、同国のソブリン格付けを引き下げ方向での「クレジットウオッチ」に指定したと発表した。

  関係者によると、シトロン氏は投資家に対し、ディスカバリーではブラジル資産への信頼感が今回のスキャンダルで弱まり、ブラジル株とレアルのポジション圧縮につながったと説明した。ただ、インフレ率は低下が続くと予想しているため、金利先安観は維持しているという。

  シトロン氏はジュリアン・ロバートソン氏率いるタイガー・マネジメントに勤務した経歴を持つ「タイガー・カブ」と呼ばれるヘッジファンド運用者の1人で、1999年にディスカバリーを創設。同氏の主力ヘッジファンドは昨年、プラス約11%のリターンを記録していた。

原題:Citrone’s Discovery Extends Losses to 12% on Brazilian Woes (1)(抜粋)

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