与謝野元財務相が死去-消費増税を訴え、アベノミクスを批判

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  • 自民、民主両政権で財務相、経済財政担当相を歴任、衆院議員10期
  • 10年代半ばまでに税率を10%に引き上げる成案の取りまとめに尽力

財務相、経済財政担当相など自民、民主両政権で経済閣僚の要職に就いた与謝野馨元財務相が亡くなった。78歳。消費増税の必要性を訴える財政再建派として知られ、アベノミクスには批判的だった。

  与謝野氏は1938年生まれ。東京都出身。東京大学卒業後、中曽根康弘元首相の秘書を経て76年の衆院選で初当選。2012年の衆院解散で引退するまで衆院議員を10期務めた。歌人の与謝野鉄幹・晶子は祖父母。

  第1次安倍晋三政権で官房長官、麻生太郎政権で財務相を務めたが、第2次安倍政権以降に取り組んだアベノミクスには批判的だった。13年10月に行ったインタビューでは日本銀行の異次元緩和について「低金利で金利水準を抑え、一方では大量のお金を市場に流す。問題は紙幣というものを必要以上に印刷すると、いずれ手に負えないインフレになる」と語っていた。

  菅義偉官房長官は24日午後の記者会見で、与謝野氏について「極めて幅広い分野において政策に精通し、政界屈指の政策通とも言われた。特に財政と経済、金融の分野では大変な活躍をされた。謹んでご冥福をお祈り申し上げたい」と述べた。

  与謝野氏は自民党の野党時代、無所属議員として民主党の菅直人政権に入閣。社会保障・税一体改革の担当相として10年代半ばまでに税率を10%に引き上げる成案の取りまとめに尽力し、野田佳彦政権で消費税率を14年4月に8%、15年10月に10%に引き上げる法律が成立した。

  政権交代でこれを引き継いだ安倍政権は8%は予定通り実施したが、10%への増税は2回にわたって延期している。与謝野氏は安倍首相が2回目の延期を決断した直後の昨年6月、自身のウェブサイトで「心配なのは財政」「内閣はもっと具体的に財政立て直しの具体的な道筋を示してほしい」と批判していた。

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