ドルが一時112円台乗せ、株堅調で1週間ぶり-FOMC議事録に注目

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  • 中国格下げでいったん伸び悩み、午後に112円03銭まで上昇
  • ドル上昇には9月以降の利上げの確度高まるかが重要-三井住友信託

24日の東京外国為替市場ではドル・円相場が一時1週間ぶりに1ドル=112円台を回復。きょう公表される米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録に注目が集まる中、堅調な株式相場を背景にドル買い・円売りが徐々に進んだ。

  ドル・円は午後4時12分現在、前日とほぼ同水準の111円81銭。米債利回りの上昇や米株高を背景にドルが上昇した海外市場の流れを引き継ぎ、午前9時前に111円99銭までドル買い・円売りが進行した。その後、中国の格下げを受けて111円73銭まで値を下げたが下値は固く、午後には112円03銭まで上昇した。

  三井住友信託銀行マーケット金融ビジネスユニット為替セールスチームの西田朋広主任調査役は、FOMC議事録では「5月の声明文だけでは推し量りづらかった6月利上げに向けたスタンスを確認できるかがポイント」になるとした上で、トランプ大統領のロシアゲート疑惑や北朝鮮のミサイル発射などリスク要因もあり、ドル・円は「112円を付けてもそれほど上値はなさそう」と指摘。「6月利上げだけでは上がりづらく、9月以降の利上げの確度が高まるかどうかが重要」と話した。

FOMC議事録

 
  今月2、3両日開催のFOMCの議事録は米東部時間24日午後2時(日本時間25日午前3時)に公表される。同会合後に発表された声明では1-3月期の景気減速について「一過性のものとなる可能性が高い」と指摘し、年内あと2回とされる利上げ予測に変更がないことが示唆されていた。

  IG証券の石川順一シニアFXストラテジストは、6月の利上げ期待はドル・円相場にほぼ織り込まれており、「今後の動向を見極める上で重要なのは景気動向についてどのような見方が示されるかだろう」と指摘。楽観的な見方が示されれば持続的な利上げに対する思惑が改めて出てくるとし、バランスシート縮小についての議論があればより引き締め姿勢が意識され、「ドル買いをサポートする可能性はある」と語った。

  議事録公表を控えて、アジア時間24日の時間外取引で米金利上昇は一服。10年債利回りは23日ニューヨーク市場終値の2.28%前後で推移している。24日の東京株式相場は反発。前日の欧米株高の流れを受け継ぎ、日経平均株価は129円高で取引を終えた。

  石川氏は足元のドル・円相場について、世界的な株高傾向や商品市況の反発基調を考えれば基本的には底堅いと指摘。もっとも、「中国の格下げもあるうえ、ロシアゲートの今後の進展についても不透明感が残っており、上値をトライするには限界がある」と話していた。 

中国格下げ 

  米ムーディーズ・インベスターズ・サービスは24日、中国の格付けを「A1」とこれまでの「Aa3」から引き下げた。同社による中国格下げは1989年以来で、債務増大と経済成長鈍化で金融・財政力が悪化するとの見通しを示した。格付け見通しは「安定的」と、従来の「ネガティブ(弱含み)」から変更された。

  中国が最大の貿易相手国であるオーストラリア・ドルは下落。対円では1週間ぶり高値となる1豪ドル=83円71銭付近から一時83円24銭付近まで値を下げた。ユーロ・ドル相場はもみ合い、同時刻現在は1.1179ドル前後となっている。

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