ムニューシン長官、金融業界幹部を財務省高官に起用-上院承認不要

  • 「カウンセラー」という役職名で既に4人を上級補佐官に採用
  • ルー氏やポールソン氏など過去の財務長官もこの手法を使っていた

ムニューシン米財務長官は金融業界の経営幹部を財務省高官に起用することで、同省のリーダーシップ不在を埋め合わせようとしている。これら高官は上院の承認を必要としない役職を与えられている。

  ムニューシン長官はこれまでに4人を「カウンセラー(顧問)」という役職名で上級補佐官に起用した。その一人は、米資産運用会社ブラックロックの元幹部で、クリントン元国務長官の選挙資金調達担当者でもあったクレイグ・フィリップス氏だ。

  ムニューシン長官は必要に迫られてこのような戦略を採っている。同長官が副長官に起用したいと考えていたゴールドマン・サックス・グループのバンカー、ジム・ドノバン氏は19日、家族の問題を理由に副長官指名を辞退した。

  財務省の人材登用難に加え、米政府がロシアゲートで政治的危機に直面する中で、ムニューシン長官はトランプ大統領の野心的な経済課題の実行で困難に直面している。ムニューシン長官が現在取り組んでいるのは、レーガン政権以来となる抜本的な税制改革や、金融規制緩和、ファニーメイ (連邦住宅抵当金庫)とフレディマック(連邦住宅貸付抵当公社)の改革などであり、いずれも米成長率を2倍にするという目標達成に必要だ。

  カウンセラーという役職を利用して、上院の承認なしで上級補佐官を起用するという方法は過去の民主、共和両党政権で利用されてきた。ルー前財務長官はラザードのバンカーだったアントニオ・ワイス氏を起用、ポールソン元財務長官はゴールドマンから複数の上級顧問を採用した。

  フィリップス氏以外にカウンセラーに起用されたのは、ホワイトハウス法律顧問ドナルド・マクガーン氏の妻で、立法問題や広報を担当するシャノン・マクガーン氏。予算や債務上限、インフラ金融の問題を手掛けるダン・コワルスキー氏、元モルガン・スタンレーのバンカーで税制改革など主要施策を担当するジャスティン・ミューズニッチ氏ら。
  
原題:Mnuchin Fills Jobs at Treasury by Avoiding Senate Scrutiny (1)(抜粋)

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