日本株は反発、円安と海外市場落ち着きを好感-輸出、金融広く上げる

更新日時
  • 恐怖心理示すシカゴVIX、4営業日連続で低下
  • テクニカル指標は過熱示唆、主要株価指数は朝高後伸び悩む

24日の東京株式相場は反発。為替のドル高・円安推移、海外株式・金融市場の落ち着きが好感され、電機や機械など輸出株、海運株、銀行や証券など金融株中心に幅広い業種が高い。金融セクターは、前日に米国の金融株が買われた流れも後押しした。

  TOPIXの終値は前日比9.89ポイント(0.6%)高の1575.11、日経平均株価は129円70銭(0.7%)高の1万9742円98銭。

  アセットマネジメントOne運用本部の柏原延行調査グループ長は、「米景気指標は予想に届かないケースが散見され、第3四半期と第4四半期の米国の先行き、共産党大会後の中国景気がどうなるか市場では迷っている向きが多い」としながらも、米指標については「季節調整などテクニカル要因が影響している可能性が高い。米景気についてマーケットが考えているほど心配していない」と話した。

東証内

Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

  きょうのドル・円は一時1ドル=112円台と、前日の日本株終了時110円98銭からドル高・円安方向に振れた。米国の予算教書の内容は想定内と受けとめられる中、イベント通過から過度のリスク警戒が和らぎ、昨日の米10年債利回りの上昇も材料となった。米株式投資家の恐怖心理を示すシカゴ・ボラティリティ指数(VIX)は23日、10.72と4営業日連続で低下した。

  ホワイトハウスの報道官は声明で、「依然としてロシア・トランプ陣営共謀の証拠は一切出てきていない」と表明。また、24日の米市場では5月2ー3日に開かれた連邦公開市場委員会(FOMC)議事録の公表が予定されている。一方、米格付け会社のムーディーズ・インベスターズ・サービスは24日、中国の格付けを「Aa3」から「A1」に引き下げたが、この日の為替や日本株市場への直接的な影響は限定的だった。

  円高への警戒感が後退し、東証1部の業種別上昇率上位には輸出、海運など円安メリット業種が並んだ。いちよしアセットマネジメントの秋野充成執行役員は、「アナリストによる国内企業の今期業績予想は、想定為替レートが1ドル=111円50銭で経常10%増益。為替が111円台の現状は居心地の良い水準で、業績にとってプラス」と言う。

  金融株も終日堅調だった。23日の米国株はJPモルガン・チェースなどが買われ、S&P500種の業種別11指数で金融は0.8%高と上昇率1位。大和証券投資戦略部の高橋和宏株式ストラテジストは、「製造業や住宅などの指標が予想を下回ったにもかかわらず、昨日の米国株が上昇したことは景気の先行きトレンドが変わっていないと投資家のセンチメントが強い表れ」とみる。米国のロシアゲート問題が深刻化すれば、株価下落による逆資産効果を通じ利上げシナリオが崩れるリスクはあるが、この問題は「落ち着いてきた」との認識だ。

  もっとも、TOPIXと日経平均は寄り付き直後がきょうの高値となり、上値は重かった。東証1部の上昇・下落銘柄数の百分比を示す騰落レシオは149%と、目先過熱を示す120%以上となっている。いちよしアセットの秋野氏は、「現在の日本株はバリュエーション面でも既に好業績を織り込んでいる。騰落レシオの過熱から短期的には上値は重い」とも話していた。

  東証1部33業種はその他製品や海運、証券・商品先物取引、パルプ・紙、電気・ガス、機械、電機、銀行など31業種が上昇。医薬品と情報・通信の2業種は下落。売買代金上位では、上場廃止懸念が後退した東芝、フラットパネルディスプレー製造装置を受注したブイ・テクノロジーが高い。半面、既存店売上高が低調だったしまむらは急落、テレビ局などの動画配信会社設立による競争激化懸念でサイバーエージェントも安い。

  • 東証1部の売買高は17億2823万株、売買代金は2兆2227億円
  • 値上がり銘柄数は1427、値下がりは466
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