5月22日の海外株式・債券・為替・商品市場

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欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は 次の通り。

◎NY外為:ドル続落、ユーロは独首相の「弱過ぎる」発言で堅調

  ニューヨーク時間22日の外国為替市場ではドルが続落。メルケル独首相がユーロを「弱過ぎる」と述べたことから、ユーロへの買いが続いている。

  ユーロは1ユーロ=1.1250ドルを超えたところでオプション絡みの売り玉が目先のハードルとなり、上げ幅を縮小した。モデル主導のユーロ・ロングが着実に増えており、これ以上の上げは動きが鈍かったリアルマネー筋にユーロ買いを誘う可能性が高いと、トレーダーらは指摘。ドルと比較したユーロの見通しがユーロにプラスに働き始めたという。

  ニューヨーク時間午後5時過ぎ現在、主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は約0.1%低下。ユーロは対ドルで0.3%高の1ユーロ=1.1237ドル。一時は1.1264ドルまで上昇した。ドルは対円でほぼ変わらずの111円30銭。

  ドイツのメルケル首相は「弱過ぎる」ユーロ相場と原油安が、同国貿易収支を黒字にしている一因だと指摘した。「ユーロは弱過ぎる。これは欧州中央銀行(ECB)の政策が理由だ。これによってドイツ製品が相対的に安くなっている。従って、ドイツ製品はよく売れている」と語った。

  ドイツ連銀のバイトマン総裁は、最近のインフレ率上昇はエネルギーが主因であり、国内物価上昇圧力は「抑制されている」と発言。中期的な予測には、「コア指数、消費者物価の両方で」ECBの目標水準に戻ることが示唆されたと述べた。

  ダラス連銀のカプラン総裁は、年内あと2回の利上げが適切だとあらためて発言。バランスシート縮小については、「年内の同プロセス開始」が適切だと述べた。
原題:Euro Remains Near 1.1240 After Gain Inspired by Merkel Comments(抜粋)
Merkel Says ‘Too-Weak’ Euro Partly to Blame for German Surplus(抜粋) 

◎米国株:3日続伸、サウジ・米企業の投資合意や原油高を好感

  22日の米株式相場は3営業日続伸。トランプ米大統領が訪問中のサウジアラビアと米企業が投資合意に達したことで工業株が買われた。今週の石油輸出国機構(OPEC)総会を前に米原油先物が1カ月ぶり高値に達したことも追い風となった。

  S&P500種株価指数は前週末比0.5%高の2394 .02。ダウ工業株30種平均は89.99ドル(0.4%)高の20894.83ドル。

  前週は米国とブラジルでの政局混迷を受けて金融市場は神経質な展開となっていたが、この日はリスク選好のトーンが戻った。米国での追加利上げが近づく中で、世界経済が今回のような混乱に耐えられるかどうかに投資家は再度注目している。市場関係者は今週、24日に公表される米連邦公開市場委員会(FOMC、5月2-3日開催)議事録を細かく検証するとみられる。

  S&P500種の業種別11指数では情報技術と公益事業が高い。ボーイングなどの航空宇宙および防衛株は、サウジ政府が米国企業と複数の大型取引に署名したことが好感されて上昇した。バッキンガムのアナリスト、リチャード・サフラン氏はこれに関し、「時代遅れの兵器から近代的な機器に更新する需要が世界的に広がっていることを示す」取引だったとリポートで指摘した。

  海通国際証券集団のセールストレーディング担当マネジングディレクター、アンドルー・サリバン氏(香港在勤)は、「トランプ大統領は外遊中で、向こう数日間にあまり多くのニュースがないことを望む。落ち着きを取り戻すチャンスになればいいと期待している」と指摘。「(米株式)相場はまた一段高となった。金融市場が過去最高値圏で推移する局面で波に乗り遅れたくない一方、波に乗って損をしたくないとの思いが投資家にはある」と話した。
原題:U.S. Stocks Rally After Oil Advances, Dollar Weakens(抜粋)
原題:U.S. Stocks Rise as Oil Advances, Dollar Weakens: Markets Wrap(抜粋)
原題:Defense Shares Take Off on U.S.-Saudi Arms Deal: Chart(抜粋)

◎米国債:軟調レンジ取引、社債発行や株式相場の堅調が重しに

  22日の米国債は小幅安。10年債利回りは狭いレンジで推移した。投資適格級の社債発行の発表や株高、欧州債の下落が影響した。

  この日はベクトン・ディッキンソンが96億7500万ドル相当、エネル・ファイナンスは50億ドル相当の社債をローンチした。

  10年債利回りは2ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%) 上昇の2.25%だった。

  トランプ米大統領は中東を歴訪中で、FBI長官解任などに伴う国内問題への関心をそらすことに成功している。大統領が訪問したサウジアラビアは米企業と防衛やエネルギー、インフラなどで複数の大型取引を結んだ。トランプ大統領はこの後欧州を訪問する。

  海通国際証券集団のセールストレーディング担当マネジングディレクター、アンドルー・サリバン氏(香港在勤)は、「トランプ大統領が海外を訪問している数日間、あまりニュースがないことを望む。落ち着きを取り戻すチャンスになればいいと期待している」と述べた。

  23日には米予算教書が公表され、24日は米連邦公開市場委員会(FOMC)が議事録(5月2-3日開催分)を公表する。石油輸出国機構(OPEC)は25日にウィーンで会合を開く。減産合意が延長されるかどうかが注目されている。
原題:Treasuries Tread Water, Curve Steepens as IG Deals Ramp Up(抜粋)
U.S. Stocks Rise as Oil Advances, Dollar Weakens: Markets Wrap(抜粋)

◎NY金:続伸、代替投資の買い-ドル指数は一時6カ月ぶり低水準

  22日のニューヨーク金先物相場は続伸。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物6月限は前週末比0.6%高の1オンス=1261.40ドルで終了。

  ブルームバーグ・ドル・スポット指数は一時0.2%超下げ、代替資産としての商品の妙味が高まった。

  「金と銀はドル下落の恩恵を受けている」-ジョーンズトレーディング・インスティチューショナル・サービシズのETFトレーディング責任者デーブ・ルッツ氏。

  銀先物7月限は2.4%高の17.1910ドル、中心限月としては3月16日以来の大幅上昇。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のプラチナ先物7月限は上昇。パラジウム先物6月限は下落し、中心限月としては3月半ば以来の安値。
原題:Gold Futures Rise a Second Day as Dollar Slips to Six-Month Low(抜粋)

◎NY原油:続伸、1カ月ぶり高値-9カ月の減産延長観測で

  22日のニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物が4日続伸。1カ月ぶりの高値で引けた。サウジアラビアは、減産に参加している全産油国が2018年第1四半期末までの減産延長で合意したことを明らかにした。

  トラディション・エナジー(コネティカット州スタンフォード)のシニアアナリスト、ジーン・マクギリアン氏は電話インタビューで、「全産油国が9カ月の減産延長に合意したとのサウジの発表で、供給過剰シナリオの修正に向けて減産が何らかの影響を及ぼすとの楽観が強まった」と述べた。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物6月限は前営業日比40セント(0.79%)高い1バレル=50.73ドルで終了。終値としては4月18日以来の高値となった。ロンドンICEの北海ブレント7月限は26セント(0.5%)上昇の53.87ドル。
原題:Oil Rises to One-Month High as Saudis See Output Curbs Into 2018(抜粋)

◎欧州株:ストックス600、小幅下落-銀行安い、電気通信株に買い

  22日の欧州株式相場は小幅に下落。指標のストックス欧州600指数は先週に昨年11月以来の大幅安となっていた。米国とブラジルを巡る政治不透明感に世界経済がどれだけ耐え得るか見極めようとする動きが強まった。

  ストックス600指数は前週末比0.1%安の391.14で終了。業種別では、過去5営業日で4日目の下げとなった銀行株の下げ幅が最も大きかった。一方、電気通信株の上昇率が首位。昨年12月に付けた安値から15%上げている。ストックス600指数は先週1%下げていた。
  シティ・インデックス(ロンドン)の調査ディレクター、キャサリン・ブルックス氏はリポートで、「トランプ米大統領を巡るスキャンダルが比較的なかった週末で、同大統領の初外遊であるサウジアラビア訪問は成功とみなされた」と指摘。「トレーダーらは株式がさらに売りを浴びたら買い場と捉える可能性がある。相場上昇はまだ終わっていないだろう」との見方を示した。

  スペインのIBEX35指数は0.4%下落。同国の社会労働党が党首にラホイ首相に批判的なペドロ・サンチェス氏を選出した。

  個別銘柄では、スイスのクラリアントが3.5%上昇。米ハンツマンを株式交換により買収することで合意し、時価総額で約140億ドルの化学品メーカーが誕生することになった。
原題:European Stocks Steady After Biggest Weekly Drop Since November(抜粋)

◎欧州債:ドイツ債が下落、利回り曲線スティープ化-独首相発言で

  22日の欧州債市場ではドイツ国債先物が下落。オーストリア国債が下げ、この売りがドイツ長期債に波及した。メルケル独首相が「ユーロが弱過ぎる」と発言したことでユーロが対ドルで買われ、これも下げに拍車を掛けた。

  首相発言で中核国債が値下がり。ドイツとフランスの国債先物に対するブロック取引が見られた。フランス10年債も大きく下げ、ドイツ債に対する利回り上乗せ幅は約1.5bp拡大した。

  オーストリア長期債は午前中から軟調。銀行団を通じた起債が近く行われると一部で見られている。
原題:Bunds Slip on Merkel, Curves Steepen; End-of-Day Curves, Spreads(抜粋)

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