韓国新政権の融和路線追求に試練-北朝鮮が今年8回目のミサイル試射

  • 21日に弾道ミサイルを発射-9日の韓国大統領選後では2回目
  • 秘書室長などの人選は長期的に対話方向を示唆-キム国立外交院教授

韓国の文在寅大統領は、対北融和路線を試みようとしているが、北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長はそうした余地をほとんど与えていない。

  北朝鮮は21日、中距離弾道ミサイルを発射した。弾道ミサイルの試射は今年8回目、文氏が勝利した5月9日の韓国大統領選後では2回目。トランプ米大統領は、北米を核弾頭で攻撃できる北朝鮮のミサイル開発について、必要ならば武力を用いてでも阻止する考えを表明している。

  文氏は大統領選で、9年間の保守政権下で取られてきた対北強硬路線を転換する方針を掲げていた。2007年に当時の盧武鉉政権の秘書室長として南北首脳会談の実現に貢献したが、大統領就任後、対話は北朝鮮が態度を変えることで初めて可能になるとの発言を繰り返している。

  それでも秘書室長と国家安保室長、国家情報院長の人選は、長期的に対話路線を示唆すると、韓国の国立外交院のキム・ヒョンウク教授は指摘。「対話の追求が加速したり減速したりすることはあるだろうが、大局的に見れば、和解、交流、対話の方向にわれわれは向かっている」と分析した。

  秘書室長に指名された任鍾皙(イム・ジョンソク)氏は、南北平和統一を求める学生運動団体「全国大学生代表者協議会(全大協)」 の議長として女子大生の林秀卿(イム・スギョン)氏を平壌の学生祭典に派遣し、国家保安法違反の罪で服役した人物。その後、国会議員やソウル副市長などを務めた。文大統領は任氏の人選について、同氏の経験と哲学が「南北関係改善に向けた大統領の意志を適切に支える」と期待されるためだと報道官を通じて説明した。

  情報機関である国家情報院の院長に指名された徐薫(ソ・フン)氏は、過去2回の南北首脳会談の調整や交渉に深く関わった。国家情報院の対北朝鮮情報活動を統括する部門を率いていた。文大統領の報道官によると、「北朝鮮の核問題を解決し朝鮮半島に安定と平和をもたらす」よう国家情報院を導く人物として徐氏が最適だと大統領は考えている。

原題:Latest North Korea Missile Poses Test for Moon’s Team of Doves(抜粋)

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