欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は 次の通り。

◎NY外為:ドル反落、週間では昨年7月以来の大幅下落

  19日のニューヨーク外国為替市場ではドルが反落し、前日の上昇分を帳消しにした。原油高を背景に資源国通貨が買われたほか、薄商いも手伝い、今週のドル指数はほぼ10カ月ぶりの大幅な下げとなった。

  ニューヨーク時間午後5時現在、主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は前日比0.6%低下。今週は約1.6%安と、昨年7月29日終了週(約1.7%安)以来で最大の下げ。ドルは円に対し0.2%安い1ドル=111円26銭、ユーロに対しては0.9%安い1ユーロ=1.1206ドルとなった。

  欧州と米国のトレーダーによると、 短期のトレーダーが目先のエクスポージャー調整でポジションを巻き戻した。高レバレッジの投資家は全面的にユーロ・ロングのポジションを積み上げ、ユーロを押し上げた。

  匿名で取材に応じたトレーダーらによると、主要通貨のスポット市場での商いは1週間ぶりの低水準だった。

  ユーロは対ドルで日中を通じて上昇。一時は1.1212ドルまで買われ、次の節目となる1.1300ドルに向かった。ドイツ誌シュピーゲルは19日付の早版記事で、ドイツの政府首脳がドラギ欧州中央銀行(ECB)総裁の後任にドイツ人を据えたい考えだと伝えた。

  ドイツ銀行のストラテジスト、アラン・ラスキン氏はリポートで、ユーロが今週ドルに対して2%余り上昇したことに触れ、欧州の政治リスク減少と米国のリスクプレミアム増加が相場に大きく影響したようだと指摘した。

  カナダ・ドルは1米ドル=1.3510カナダ・ドルと、約4週ぶりの高値をつけた。石油輸出国機構(OPEC)が来週の総会で減産合意を延長するとの期待感から米原油先物が値上がりしたことが背景。
原題:USD Falls, Heading for Worst Weekly Drop Since July: Inside G-10(抜粋)
原題:EUR Outperformance of Rate Spread Is Bullish Signal: Deutsche(抜粋)

◎米国株:終盤に上げ削る、トランプ政権関する米紙報道で

  19日の米国株は続伸。好調な経済統計や原油高などを背景に上昇したが、取引終盤に入りワシントン・ポスト(WP)紙がロシア捜査で現在のホワイトハウス当局者が浮上したと伝えると、S&P500種株価指数は上げ幅を大きく削った。

  S&P500種株価指数は前日比0.7%高の2381.73。ダウ工業株30種平均は141.82ドル(0.7%)高の20804.84ドル。

  S&P500種の業種別11指数はいずれも上昇した。特に資本財・サービスやエネルギー、素材株は大きく上昇した。

  個別株で特に値動きが目立ったのは、上昇銘柄ではオートデスクやディア、スターバックス、ゼネラル・エレクトリック(GE)など。下落銘柄ではフット・ロッカーやキャンベル・スープなどだった。出来高を集めた銘柄はディア、フット・ロッカー、オートデスク、セールスフォース・ドット・コムなど。いずれも30日平均の4.5倍を超える商いとなった。

  昨年の米大統領選挙戦中にロシアとトランプ陣営が協調していた可能性を巡る捜査で、現ホワイトハウス当局者1人が参考人として特定された。WPが事情に詳しい複数関係者の話を基に報じた。

  ローゼンスタイン米司法副長官は、トランプ大統領によるコミー連邦捜査局(FBI)長官解任の判断は正しかったとの見解を示した。司法省が19日、副長官の発言原稿を公表した。
  
  フェデラルファンド(FF)金利先物動向によると、連邦公開市場委員会(FOMC)が6月の会合で政策金利を引き上げる確率は98%として市場に織り込まれている。
原題:MARKET WRAP: U.S. Stocks Extend Rebound; European Shares Advance(抜粋)
 U.S. Stocks Add to Rebound as Financial, Industrial Shares Rally(抜粋)
 Stocks Rise, Dollar Slumps as Trump Woes Intensify: Markets Wrap(抜粋)
Rosenstein Defends Memo Condemning Comey Before Trump Fired Him(抜粋)

◎米国債:下げほぼ埋める-ロシア捜査に関するWP紙報道で

  19日の米国債市場では、10年債が午後に下げをほぼ埋める展開。米大統領選でトランプ陣営とロシアが協調していた可能性を巡る捜査で、現ホワイトハウス当局者1人が参考人として特定されたとのワシントン・ポスト(WP)紙の報道が手掛かり。

  午前中はクアルコムの起債予定発表なども重しとなり米国債相場は軟調な展開となり、利回りは狭いレンジ内で推移していた。WPの報道が伝わると、株式相場がこの日の高値から下げ、それを手掛かりに米国債は下げを縮めた。

  ニューヨーク時間午後4時59分現在、10年債利回りは前日比1ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の2.24%。

  WPによれば、捜査対象となっている同当局者はトランプ大統領に近い人物。捜査は一段と活発な段階に入りつつあるもようで、捜査官らは事情聴取を進めており、召喚状を発行するために大陪審に働きかけているという。

  また米紙ニューヨーク・タイムズ(NYT)は、トランプ大統領は5月10日にホワイトハウスの執務室でロシア当局者と会談した際、コミー前連邦捜査局(FBI)長官は「狂った、本当にいかれた人物だ」と話していたと報じた。トランプ大統領はロシア側にコミー氏解任で「重い圧力」が緩和されたと語っていたという。
原題:Treasuries Rise, Flatten in Late Session After Wash. Post Report(抜粋)
原題:USTs Subdued, Steeper After Qualcomm Deal; Rate-Locks May Weigh(抜粋)
原題:CORRECT: WH Official Said of Interest in Russia Probe: WaPo
(抜粋)
原題:Trump Said to Tell Russians Comey Firing Relieved Pressure: NYT(抜粋)

◎NY金:小反発、週間では1カ月ぶり大幅高-ドル安で需要増

  19日のニューヨーク金先物相場は小幅反発。ドルの下落を背景に、金属市場全般に安心感が広がった。金は週間ベースでは1カ月ぶりの大幅高。

  RBCウェルス・マネジメントのマネジングディレクター、ジョージ・ジロ氏は「米政治を巡る騒動は増える見通しで、中南米でも増えるだろう」と指摘。こうした問題の背景が金の「底を形成し」、ドルも「支えになった」と述べた。

  ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物6月限は前日比0.1%高の1オンス=1253.60ドルで終了。週間では2.1%上げて、4月14日終了週以来の大幅上昇。

  銀先物は週間で2.5%高。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のプラチナも今週2.5%上昇、パラジウムは5.3%安と1月以降で最大の下落。
原題:Gold to Copper Jump This Week as Dollar Slump Rekindles Demand(抜粋)

◎NY原油:続伸、50ドル乗せ-OPEC減産延長への期待で

  19日のニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物が続伸。1バレル当たり50ドル台に乗せ、1カ月ぶり高値で引けた。石油輸出国機構(OPEC)総会を来週に控え、産油国が減産合意を延長し、世界的な供給超過を解消する取り組みを続けるとの見方が広がっている。

  エネルギー関連の商品に重点を置くヘッジファンド、アゲイン・キャピタル(ニューヨーク)のパートナー、ジョン・キルダフ氏は電話取材に対し、「OPECが打つ次の一手に関心が集まっている」と指摘。「減産期間の延長とその規模拡大の見通しは海中に漂うキラキラした物体のようだ」と述べた。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物6月限は前日比98セント(1.99%)高い1バレル=50.33ドルで終了。終値ベースで4月19日以来の高値。週間では5.2%上昇した。ロンドンICEの北海ブレント7月限は1.10ドル(2.1%)上昇の53.61ドル。今週は5.4%の値上がり。
原題:Oil Climbs Above $50 as OPEC Seen Prolonging Curbs Next Week(抜粋)

◎欧州株:4日ぶり反発、売られ過ぎ感で-週間の下げ幅を縮小

  19日の欧州株式相場は反発。前日までの3日続落で指標のストックス欧州600指数が2週間ぶり安値を付けたのが行き過ぎとの見方が広がった。

  ストックス600指数は前日比0.6%高の391.51で終了。今週の下落率は1%に縮小したものの、週間ベースで昨年11月以来の大きな下げとなった。トランプ米大統領に対するロシア疑惑で政治リスクが高まり、同指数は前日までの3日間で1.7%下げていた。

  業種別指数の中で公益事業株の上昇率が首位。週間ベースでは1.1%上げた。過去3日間売りを浴びていた自動車銘柄もこの日は買われた。

  個別銘柄では、スイスの免税店運営企業デューフライが4.9%値上がり。高級ブランドを展開するフィナンシエール・リシュモンがデューフライ株5%を取得したことが届け出で明らかになったことが好感された。
原題:European Stocks Rebound From Worst Three-Day Drop Since January(抜粋)

◎欧州債:中核国の国債が下落-リスク資産の小幅上昇が重し

  19日の欧州債市場ではユーロ圏中核国の国債が下落した。米金利見通しに対する政治問題の影響が注目される中で、リスク資産の小幅上昇が重しとなった。欧州株は小高く、クレジットスプレッドが縮小した。

  今週は乱高下したがこの日の市場は疲れが見え、値動きが鈍かった。

  イタリア国債はこの日も比較的堅調。バークレイズのストラテジストらも同国債への支援要因が強まるとし、ナットウエスト・マーケッツが先週示したのと同様の見方を示した。スペイン国債とのスプレッドは縮小。
原題:Bunds Show Fatigue, Trade Heavy; End-of-Day Curves, Spreads(抜粋)

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