東京海上ホールディングスなど大手損保3グループの今期(2018年3月期)連結純利益は前期比8.8%増の7080億円の見通し。前期は熊本地震が発生したが、今期は平年並みの自然災害を見込むほか、買収した海外事業や資産運用の改善などが寄与する。各社とも前期に続き今期の増配予想や自己株式取得も公表した。

  前期(17年3月期)の連結純利益は3社合計で前の期に比べて9.2%増の6507億円となり、3社とも過去最高益を更新した。熊本地震の影響はあったが、台風などの自然災害が少なかったことなどで、国内損保の引受利益が改善した。

  東京海上HDは今期も過去最高益の更新を目指し、年間配当は20円増配の160円の見通し。平年並みの自然災害を見込むほか、資産運用損益の改善、傘下生保で一部商品の販売停止により責任準備金の積み増し負担が減る見込み。前期は買収した米HCC社の新規連結効果があったほか、国内損保で熊本地震以外では自然災害が減少し、増益に寄与した。

  MS&ADインシュアランスグループホールディングスは、年間配当は10円増の130円の見通し。前期は買収したMSアムリン社の新規連結効果や国内損保の増益が寄与し、5期連続で最高益を更新した。

  SOMPOホールディングスの今期年間配当は20円増配の110円を見込む。海外で買収したエンデュランス社を新規連結化することや、介護・ヘルスケア事業が黒字転換する見込みで増益と予想。前期は自然災害の減少や火災保険の責任準備金積み増し負担が減って保険引き受け利益が増えた。株価上昇により有価証券売却益も増加した。

政策保有株

  各社は引き続き政策保有株式の売却に動いている。東京海上HDは前期1170億円売却し、残高は2兆4000億円程度。藤田裕一専務取締役は「次期中期計画でも引き続き同水準での売却を進めていきたい」と述べた。MS&ADは前期に1330億円売却し、現中期経営計画で掲げる5000億円のうち4052億円を削減した。

  SOMPOは前期に1042億円売却し、現在の残高は約1兆5000億円。辻伸治グループCFOは、「約2兆円の修正純資産に対して、リスクアセット1兆5000億円はまだ多い」と分析。修正純資産の50%程度を目指して今後も削減する考えだ。10年から17年3月期の7年間で8400億円削減したという。

  一方、自動車保険で保険料を決める目安となる参考純率が引き下げられることに伴い、今後の自動車保険料の設定について、辻氏は「95%程度のコンバインドレシオ(損害率と事業費率の合算)が維持できるようなプライシングをしていきたい」との考えだ。MS&ADの柳川南平専務執行役員は「参考純率は下がるが、将来的な保険金増加を踏まえ料率設定する」と話した。

単位:
億円(%)
前期
正味収入保険料
前期
純利益
今期
純利益予想
東京海上HD34805(  6.6)2739( 7.6)2800( 2.2)
MS&AD34069( 10.7)2104(15.9)2450(16.4)
SOMPO25503(-0.1)1664( 4.3)1830( 10.0)
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