トランプ米政権を取り巻く政治的混迷の深まりにもかかわらず、米金融当局が6月に利上げし、年内にもう一回、金利を引き上げる公算は依然として大きいもようだ。

  連邦準備制度理事会(FRB)をフォローするエコノミストは、金融当局が金利を緩やかに正常化する計画を堅持すると予想する。当局者は米経済が潜在力を上回るペースで成長していると判断しており、その伸びを抑制するとともに、労働市場のさらなる逼迫(ひっぱく)を回避するのが目的だ。

  FRBのエコノミストだった米ジョンズ・ホプキンス大学のジョナサン・ライト教授は「2015年や16年の場合と異なり、金融当局は引き締めの軌道にあって、逸脱の公算が小さいであろうことをとてもはっきりさせている」と語った。

  米金融当局者は、財政政策による景気浮揚の効果を自身の予想に織り込むことに慎重だったため、トランプ政権が掲げる財政刺激策の実現の見通しに曇りが生じつつある現状にも、投資家ほど懸念を抱いていないと考えられる。

  元米金融当局者で現在はドイツ銀行証券のチーフエコノミストを務めるピーター・フーパー氏は、「2%を上回るペースでの成長が続いて労働市場の逼迫が続く見通しなら、金融当局が従来の軌道を外れる理由は見当たらない」と指摘する。

  最近まで最高値更新を続けてきた株価の反落傾向を巡っても、当局は多少の落ち着きを歓迎する可能性さえあるかもしれないと、ジェフリーズのシニアエコノミスト、トーマス・サイモンズ氏はみている。

原題:Fed Likely to Go Ahead With Rate Hikes Despite Trump Turmoil (1)(抜粋)

最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE