タカタ株が急上昇し、値幅制限いっぱいのストップ高となった。タカタ製エアバッグをめぐっては、米国で車の所有者らが経済的損失の補償を求め提起した集団訴訟で、トヨタ自動車とスバル、マツダ、独BMWの4社が5億5300万ドル(約616億円)の負担に応じることで和解が成立した。
 
  タカタ株は19日午前の取引で一時、前日比80円(20%)高の475円となり、1月5日以来の日中上昇率となった。その後はストップ高買い気配となっている。米国時間の18日にフロリダ州マイアミの連邦地裁に提出された文書によると、自動車4社は自己負担費用を補償し、一部の車の所有者に代車を提供するほか、エアバッグをまだ交換していない所有者にリコール(無料の回収・修理)に応じるよう促すプログラムも設ける。

  しんきんアセットマネジメント投信の藤原直樹運用部長は、タカタ株について「集団訴訟和解のニュースを受けて短期で反応しているだけだと思う」とコメント。タカタの経営危機は続いており、どう立て直していくのか見えてこないと本格的な株価上昇とはならないと指摘し、「良いニュースが出たからとりあえず、という無機質な買いだと思う」と話した。

  タカタ広報担当の高井規久子氏は「現在継続中の訴訟に影響を与えるのでコメントは差し控える」と話した。また、「当社以外のことなのでコメントする立場にない。発表すべきことがあれば速やかに発表する」と述べた。トヨタ広報担当の愛川そのみ氏は、コメントを控える一方、今回の案件での合意にタカタは含まれていないと話した。

  タカタ製エアバッグについては、インフレータ(膨張装置)が異常破裂する恐れがあり、米国を中心に死傷者も出ている。国内外の自動車メーカーは搭載車のリコールを拡大しており、対象製品は1億個規模に上るとみられ、対策費は暫定的に自動車メーカーが負担している。タカタは前期決算で3期連続赤字となっており、経営再建を目指して出資者(スポンサー)を募るなど自動車メーカーなどと再建計画の策定を進めている。

(前送の記事で4段落目のトヨタ広報コメント内容は訂正済みです)

最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE