日本株3日ぶり反発、米統計堅調で世界連鎖安一巡-金融、資源上げる

更新日時
  • 米フィラデルフィア連銀、新規失業保険関連の統計が予想上振れ
  • 主要株価指数は下落場面、「トランプリスク」になお警戒も

19日の東京株式相場は3日ぶりに反発。市場予想を上回る製造業、失業関連の米国経済統計が好感され、トランプ米大統領のスキャンダルをきっかけにした世界的な株安連鎖が一巡した。前日大きく下げた保険や証券、銀行など金融株が見直され、景気敏感の鉱業や海運、商社など資源株、鉄鋼株も高い。

  TOPIXの終値は前日比4.72ポイント(0.3%)高の1559.73、日経平均株価は36円90銭(0.2%)高の1万9590円76銭。  

  しんきんアセットマネジメント投信の鈴木和仁シニアアナリストは、「新たなトランプ米大統領関連の悪材料に警戒は必要だが、米国をはじめとする世界経済は順調で、日本のファンダメンタルズは良好」と指摘。前日の急落を受け短期過熱感もほぼ解消でき、「押し目買いを狙っている向きもある」と言う。

東証遠望

Photographer: Yuriko Nakao/Bloomberg

  米労働省が18日に発表した先週の週間新規失業保険申請件数は、前週比4000件減の23万2000件と2月25日終了週以来の低水準。減少予想だったフィラデルフィア連銀景況指数は38.8に上昇(前月22.0)した。米景気への楽観的な見方が再度優勢となり、S&P500種株価指数が0.4%高となるなど18日の米国株は反発。ニューヨーク原油先物は0.6%高の1バレル=49.35ドルと続伸、およそ3週間ぶりの高値で引けた。

  米市場の落ち着きを材料にきょうの日本株は反発して始まった後、午前後半から午後序盤にかけてはTOPIX、日経平均とも一時マイナス圏で推移する場面があった。為替が一時1ドル=111円10銭台と、前日の日本株終了時111円25銭からややドル安・円高に振れたことが一因。中国の戦闘機2機が黄海上空で米空軍機を妨害した、とのCNN報道があった。米政治スキャンダルをめぐっては、2016年の米大統領選時にトランプ氏陣営がロシア側と18回以上接触の公算、とロイター通信が報じている。

  ただし、円高の勢いも限られたため、週末を前に売り方の買い戻しもあり、大引けにかけてはプラス圏で堅調な値動きとなった。見直された要因の1つは、好業績を背景とした株価バリュエーションの低さだ。岡三証券投資戦略部の山本信一シニアストラテジストは、「企業業績などファンダメンタルズは強い。日経平均の予想EPSは1400円近辺に上昇しており、PER14倍の現状は過去平均の15倍と比較し、割安」とみている。

  東証1部33業種は保険や証券・商品先物取引、鉱業、鉄鋼、パルプ・紙、銀行、繊維、海運、卸売、ガラス・土石製品など21業種が上昇。サービスや電気・ガス、医薬品、倉庫・運輸、小売、不動産、陸運など12業種は下落。電気・ガスなど内需セクターは、直近の急速な下げ局面で相対的に堅調で、売り対象になりやすかった。

  売買代金上位では三菱UFJフィナンシャル・グループやブイ・テクノロジー、東京エレクトロン、東芝、第一生命ホールディングス、三菱商事が上げ、ゴールドマン・サックス証券が投資判断「買い」を再強調したルネサスエレクトロニクスも高い。半面、グーグルが新しい求人検索サービスを導入することが分かり、競争激化懸念でリクルートホールディングスやテンプホールディングスなど人材関連銘柄は売り込まれた。みずほ証券が投資判断を弱気に下げた大阪ガスも安い。

  • 東証1部の売買高は19億863万株、売買代金は2兆4077億円
  • 上昇銘柄数は1090、下落は804

    ドル・円とTOPIXの日中足

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