欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は 次の通り。

◎NY外為:ドル反発、午後に上げ加速-良好な米指標も支え

  18日のニューヨーク外国為替市場ではドルが反発。午後に入って取引が細り、トレーダーが朝方に建てたドル・ショートを手じまったため、上昇に弾みがついた。

  ニューヨーク時間午後5時現在、主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は前日比0.3%上昇。一時は0.5%高と5月9日以来の上げ幅だった。ドルは対円で0.6%高い1ドル=111円49銭。ポンドはドルに対し昨年9月以来の高値をつけた後、下げに転じ、結局0.3%安の1.2938ドルとなった。ストップロスの売りが発動されたもよう。

  朝方には予想よりも良好な米経済指標がドル支援材料になった。先週の週間新規失業保険申請件数は予想外に減少し、5月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数は予想に反して上昇した。

  財政刺激策や医療保険制度改革など、トランプ米大統領の政策アジェンダ推進に影響するとみられる米国内外の政治動向を巡り、市場は警戒感を強めている。コミー前米連邦捜査局(FBI)長官が5月初め、政治的な理由で捜査の停止を求められたことは一度もないと述べた動画がトレーダーの間で回覧され、これが午後のドル一段高に寄与した可能性がある。

  リスク回避・質への逃避の流れが広がる中、円は方向感なく推移した。ドルは午後には対円で111円74銭まで上げた。ポンドは朝方、良好な4月の英小売売上高に支えられていたが、その後1.2890ドルの日中安値に急落。ニューヨーク在勤のトレーダーによると、為替先物取引がにわかに活発化し、ものの数分で1セント下げた。

  ユーロはドル高基調を背景に朝方から売られ、午後遅くには一時1.1080ドルを下回った。欧州中央銀行(ECB)の政策委員らが最近のインフレ上昇基調の持続性に自信を持っていないことが4月の会合議事録で明らかにされ、売り手掛かりとされた。

  ブラジル・レアルはドルに対し7.3%下げ、他の新興国通貨にも売りが広がった。ブラジルのテメル大統領が不祥事の隠蔽(いんぺい)画策に関与した疑いがあるとの現地紙報道が手掛かり。テメル大統領はブラジリアの大統領宮殿からのテレビ演説で疑惑を否定し、「辞めるつもりはない」と述べた。

原題:Dollar Pares Weekly Decline as Currency Builds Broad Support(抜粋)
原題:U.S. Stocks, Dollar Rebound; Brazil Shares Plunge: Markets Wrap(抜粋)
原題:Temer Vows to Stay, Saying Brazil Probe Will Prove Innocence (1)(抜粋)

◎米国株:反発、楽観的な見方が再び優勢に-経済指標が予想上回り

  18日の米国株は反発。一時の下げから持ち直した。ワシントンの政治情勢がなお混乱しているものの、経済統計を受けて米景気に対する楽観的な見方が再び広がった。

  S&P500種株価指数は前日比0.4%高の2365.72。ダウ工業株30種平均は56.09ドル(0.3%)高の20663.02ドル。

  S&P500種業種別11指数のうち電気通信サービスは1.2%高。情報技術は0.6%上昇した。この日下げたのは素材とエネルギーだった。S&P500銘柄の出来高は30日平均を14%上回った。個別銘柄で出来高を集めたのはシスコシステムズやシノプシス、ラルフ・ローレンなど。

  シカゴ・オプション取引所(CBOE)ボラティリティ指数(VIX)は14.7に低下した。ボラティリティーが高かったS&P500種銘柄はウエスタンユニオン、CMSエナジー、ドーバーなど。
  
  フェデラルファンド(FF)金利先物動向によると、連邦公開市場委員会(FOMC)が6月の会合で利上げする確率は98%。

  ロシアが昨年の米大統領選に影響を及ぼした疑惑を巡る米連邦捜査局(FBI)捜査を監督する特別検察官にロバート・ミュラー元FBI長官を任命すると、米司法省が17日発表した。トランプ米大統領のコミーFBI長官解任では政治的な動揺が広がっていた。

  トランプ大統領は捜査を「米史上最大の魔女狩りだ!」とツイートした。

  朝方発表された先週の米新規失業保険申請件数とフィラデルフィア連銀製造業景況指数はいずれも予想より良好だった。
原題:U.S. Stocks Little Moved as Special Counsel Appointed on Russia(抜粋)
U.S. Stocks, Dollar Rebound; Brazil Shares Plunge: Markets Wrap(抜粋)

◎米国債:一時上昇も安値圏で終了、ドルの動き手掛かりに終盤に売り

  18日の米国債市場で10年債はもみ合いの末、この日の安値圏で引けた。朝方はリスクオフの地合いで一時上げたが、フィラデルフィア連銀製造業景況指数の上昇が重しとなった。午後にはドルの動きを手掛かりに売りが広がった。

  午後に入りドルが幅広く上昇し、対円でこの日の高値を付ける中で10年債は下落。5年債と30年債の利回り差(イールドカーブ)はこの日縮小した。

  ニューヨーク時間午後4時59現在、10年債利回りは前日比1ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の2.23%。5年債と30年債の利回り差は3.4bp縮小し、約112.7bp。

  朝方発表された5月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数は38.8に上昇した。ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想の中央値は18.5だった。  

  昨年の米大統領選でトランプ陣営が少なくとも18回にわたり複数のロシア当局者と接触していたと、ロイター通信が報じた。この報道を受け、欧州時間にリスクオフの地合いが広がっていた。  
原題:UST Futures Pare Gains, Volumes Spike as USD Stops Tripped(抜粋)
原題:USTs Fall as Risk-Off Bid Fades, USD Spike Weighs Late Session(抜粋)
原題:U.S. May Philadelphia Fed Index Rises to 38.8, Est. 18.5(抜粋)

◎NY金:反落、フィラ連銀製造業指数の上昇とドル高が響く

  18日のニューヨーク金先物相場は反落。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物6月限は前日比0.5%安の1オンス=1252.80ドルで終了。7営業日ぶりの下落となった。一時は0.5%上昇する場面もあった。

  ブルームバーグ・ドル・スポット指数は7営業日ぶりに上昇して、一時0.4%高。

  備考:フィラデルフィア連銀製造業景況指数:5月は38.8に上昇-予想18.5。

  市場やマクロ経済の先行きに「フィラデルフィア連銀製造業指数はかすかな希望を与えた」-RJOフューチャーズ(シカゴ)のシニア・マーケット・ストラテジスト、ボブ・ヘイバーコーン氏。金には「利益確定」の動きが見られる。

  銀先物も7日ぶり下落。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のパラジウムとプラチナも値下がり。
原題:Gold Retreats as U.S. Manufacturing Gauge Climbs, Dollar Rallies(抜粋)

◎NY原油:続伸、3週ぶり高値-OPEC減産延長への期待で

  18日のニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物が続伸し、3週間ぶり高値。アルジェリアのブーテルファ・エネルギー相はこの日、石油輸出国機構(OPEC)加盟国の大半が減産合意の9カ月延長に同意するだろうと述べた。

  プレステージ・エコノミクス(テキサス州オースティン)のジェーソン・シェンカー社長は電話取材に対し、「減産合意の9カ月延長について発言が飛び交っており、市場にはプラスだ」と指摘。「総会が近づいている現在、弱気でいることを望む投資家は多くない。価格を押し上げるための決定が下るのは間違いない」と述べた。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物6月限は前日比28セント(0.57%)高い1バレル=49.35ドルで終了。終値ベースで4月26日以来の高値。ロンドンICEの北海ブレント7月限は30セント上昇の52.51ドル。
原題:Oil Rises to Three-Week High as OPEC Members Back Cuts Extension(抜粋)

◎欧州株:ストックス600が大幅続落-トランプ米政権を巡り懸念広がる

  18日の欧州株式相場は下落。指標のストックス欧州600指数は、2日間の下げとしては1月以降で最悪となった。トランプ米政権の混乱を巡る懸念が広がった。

  ストックス600指数は前日比0.5%安の389.19で終了。2営業日の下げは1.7%に達した。トランプ陣営とロシア当局者との未公表の接触が少なくとも18回あった可能性があるとの報道が売り材料。ユーロ圏の株価下落に備えたオプション費用に連動するVストックス指数はこの日も上げ、2日間の上昇率は26%となった。

  この日は業種別指数のうち4指数を除き全て値下がりした。飲料銘柄と不動産株の下げが目立った。

  BNPパリバのグループ主任エコノミスト、ウィリアム・デビジルデール氏は、「17日の米株への売り浴びせは、トランプ大統領が景気を押し上げると市場がどれだけ大きく期待していたかを示した」とし、「投資家らは大統領が公約を実現できるかどうか再考し始めている」と語った。
原題:European Stocks Deepen Decline as Trump Worries Remain in Focus(抜粋)

◎欧州債:ドイツ国債が上昇-トランプ米政権巡り懸念広がる

  18日の欧州債市場ではドイツ10年利回りが約3bp低下。米政治情勢が引き続き市場の方向性を左右した。

  米大統領選へのロシア関与疑惑をめぐる捜査を監督する特別検察官が任命されたことからリスクオフの動きが後退する初期的な兆しが見られ、ドイツ国債は寄り付きから下げた。

  その後、トランプ陣営とロシア当局者との未公表の接触は18回あったとの報道で国債相場が上昇し、ドイツ10年債利回りは一時5bp下げた。

  周辺国債の中ではイタリア10年債にはまずまずの買いが入り、比較的堅調。トレーダーらによれば、5年債では海外投資家が利益を確定させる動きが午前中に見られた。
原題:Bunds Gain on U.S. Political Concern; End-of-Day Curves, Spreads(抜粋)

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